Wiiであそぶピクミン2、ピクミン3

ゲームに引きずられたのか 2013_08_16

 

『ピクミン3』には今ひとつ納得できなかった。
面白くないとまでは言い切れないが、正直楽しい時間は長くなかったな。
そもそも「ピクミン」ってどんなんやったかな、と思ってプレイし始めたのが、『Wiiであそぶピクミン2』。
GC版はコンプリートするまでやった記憶があるんだけど、Wiiリモコンを使うこともあってか、意外と新鮮な感覚で遊ぶことが出来た。
結構楽しかったな。
そして、『3』と『Wiiであそぶピクミン2』の違いを考えてみると、なぜ『3』がああなったのか、その理由を推測することはできた。


まず『2』には日数制限がない。
一日は長いし、洞窟に入ると時間制限そのものがなくなる。
精神的プレッシャーを感じなくて凄く楽だった。
ということは、『3』では時間にゲームを入れているわけで、そのこと自体は別に悪いわけじゃない。
ただし、どうしてもゲームを入れる必要があったのではないか、と思われる節はある。

というのも、『Wiiであそぶピクミン2』の操作系には存在するゲームが、『3』の方ではカットされているのだ。
『2』ではピクミンの落下地点を表示しているだけなので、空中の対象に投げるときは軌道を計算に入れなければならない。
しかも、ピクミンの種類によって軌道が違うから、投げ分ける必要がある。
一方で、『3』では空中にも直接ポインティング出来るようになっている。
せっかくWiiリモコンを使っているのに、投げることを敢えてゲームにするあたりは任天堂らしいけど、評判が悪かったから止めたんだろうね、『3』では。
でもゲームが減った分、何か増やさなきゃ!という発想が、時間にゲームを組み込む仕様につながっていったんじゃないか、という気がするのである。
任天堂ってのはゲームを組み込まないと気が済まないんだ。
たとえプレイヤーが望まなくてもね。

そのことは、またマズイ効果も生んでいる。
『2』では回収するアイテムの多くが何気ない日用品だった。
実はこの星がかつて人間の住んでいた地球であって、人間とオリマー達のスケールの違いが生む価値の相違に面白さがあったのだ。
ところが、『3』では日数制限のために回収するものをすべて果実にしてしまったことで、設定の面白さが失われてしまったな。
クスッとくるものがない。

『Wiiであそぶピクミン2』と同じ構成で、ピクミンを投げるところを簡単にするだけでは『3』を制作する意味がないと言えば確かにそうなんだ。
何が何でもゲームを提供するのが任天堂スタイルだから、ゲームを抜くだけでは済ませられないのも理解できる。
でも、ゲームに引きずられて、私の好きだった部分が消えてしまったような気はするな。
それは私があまりゲームを望んでいないことを意味しているのかもしれないが。


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