かなり前から『イグジストアーカイヴ』をやっていた。 PS4で完全新規な作品を探していたら、これしか見当たらなかったからだ。 これがなかなか大変だった。 というのは、単調で眠くなるのである。 チョロッとやる分にはそれなりに楽しいのだが、一度に長くやるのはシンドイ。 眠気をこらえるために立ってやったりもしたけど、それはそれで体もシンドイ。 ダンジョン内ではセーブできないから、好きなときに止められないんだよ。 止められないから、始められない。 エンディングに到達するまでずいぶん時間が掛かった。 PSVitaでやるべきゲームだったな、これは。 こう書いたら、面白くなかったかのように思われそうなのだが、実はそうでもないんだ。 幸いにして一発でハッピーエンドに辿り着いたら、まるで最初から面白いゲームだったような気がしてきた。 やっぱりハッピーエンドは効くし、より効かせる演出・セリフってのがあるんだよ。 このことについて書きたいのだが、当然エンディングに触れる必要があるので、今後プレイするつもりのある方は読み進めないでいただきたい。 この『イグジストアーカイヴ』の登場人物は、主人公を含めてみんな事故?で死ぬはずだった連中である。(いまいち設定がよく分かってないのだが) そこに不死の魂が入り込んで、遙か彼方の星に転送された?みたいなトンデモ設定だ。 馬鹿げていると言えば馬鹿げているのだが、それなりに意味はあった。 というのも、一度は死んだはずの人間に、地球に帰りたい理由があるのか?と問うことが出来るからである。 自分の存在理由(リーゾンデートル)を探すことはしばしば作品のテーマに採用されるもんだけど、具体的に結晶化された存在理由を探すことをゲームにしているところは、ちょっと目新しいかもしれない。 存在結晶を探していくと、12人いる登場人物の人生を垣間見る事が出来る。 地球に帰りたい思いに強弱はあれ、大体みんな帰りたい理由があるんだけど、ひとりだけ理由のない娘がいた。 この娘は元々昏睡状態だったのに、不死の魂が入ったおかげで健康体になっているのである。 地球に帰ったら、転送される前の状態に戻されちゃうから、本当は帰りたくないはずなんだ。 でも、彼女はそれを主人公に言わない。 主人公はそれを知らないから、彼女も地球に帰しちゃう。 あーあ、いわんこっちゃない・・・って気分になっちゃうでしょ、こっちも。 ところが、エピローグの最後のところで、不死の魂が気の利いたセリフを言うんだ。 本来は敵側なのに、人間に憑依してしまったから人間的な感情が芽生えているという設定なのかな? 小憎らしい言い回しで、ハッピーエンドを演出するのである。 これは効いたな。 あれほど眠かったのに、一気に好意的な感情に支配された。 ハッピーエンドも演出の仕方でだいぶ違うんだよな。 アマツメ(魂のシステム管理者?)の力で、健康体で地球に帰す、とかよりは断然よかった。 |