美感の違いか、リアリティか

美感の違いか、リアリティか 2010_11_21

 

米ドラマ『CSIマイアミ』にチーフとして登場するホレイショ・ケインは突っ込みどころ満載だ。
元爆破処理班エースの設定なのに爆弾処理しないとか、捜査に私情をを挟みすぎとか 挙げればきりがないのだが、最も面白いのはその仕草である。
相手に対して斜めに構えてかっちょいい台詞を吐いたあげく、さっとサングラスをかける。
これが大爆笑。
どうもイケメン設定らしく、女性に極めてモテるのだが、私の目には白いくたびれたオッサンにしか見えない。
オッサン何やっとんねんっていう話である。
いや、むしろジジイという感じすらする。
シリーズも長く続いて、年取ったしな。
アメリカ人から見て、ホントにこれがイケメンなんだろうか?
捜査官があんまりイケメンじゃ不自然だから、敢えてイケメンを起用していないことも考えられるのだが、だったらそのキャラはオカシイだろ、と言いたい。

なんでこんな話を書いているのかというと、『レッド・デッド・リデンプション』のキャラの造形が気になったからである。
特にヒロイン。
アニメ調にしろとはいわないが、もうちょっと可愛くてもいいのかな、と思った。

主人公の顔はバート・レイノルズかチャールズ・ブロンソンか、といった感じで、まあ、許せなくはない。
西部劇の主人公ならそんなもんでしょ。
問題はヒロインの方。
ヒロインの顔は、メリル・ストリープみたいな感じなんだな。
あれは何なんだろ。
美人のつもりなのか、リアリティを追求しているのか、どっちなのかな。
外人さんとは感性が違うから、狙いがよくわからん。
そりゃ、西部開拓時代に牧場を切り盛りする20代後半の独身女性が、ニコール・キッドマンとかグウィネス・パルトロウみたいな顔じゃ不自然だというのは分かる気もするが。
男性もヒュー・ジャックマンみたいな顔立ちじゃダメとかあんのかな。

バンダイナムコが海外向けに作った『エンスレイブド』のヒロインなんかは、アンジェリーナ・ジョリーを薄味にしたみたいな顔立ちで分かりやすかった。
タイトルの通り、無理矢理手伝わされるとはいえ、綺麗じゃなかったら助ける気にならないからな。
日本のメーカーだから幾分日本向けの心配りが働いているのかもしれない。
日本では全然売れなかったみたいだけど。

美感の問題はいかんともし難い。
創り手がどういうつもりなのか、よくわかんないんだよ。
そういうところも、今ひとつ洋ゲーが日本人に合わない理由として挙げられるのかもしれない。
だって、動機付けや価値付けに影響を及ぼす要素だからね。


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