和階堂真の事件簿 - 隠し神の森、iOS版

ショボいからこっちのイメージが優先する 2022_08_17



金田一耕助といえば、私の中では古谷一行。
私が子供のころ観ていたのはテレビ版の方だからね。
一般的には映画版で演じた石坂浩二の方が圧倒的に有名なのかな。
今回私の頭の中に浮かんだのも市川崑監督の「犬神家の一族」。

これから私は『和階堂真の事件簿 - 隠し神の森』について書こうとしている。
前作『処刑人の楔』は全然新作でもなかったらしくて、とっくに続編がリリースされていたのである。
何か書くとすべてネタバレになるので、知りたい方ほどここから先は読まないでください。
なんせ一時間で終わってしまうゲームですから。


今作は前作よりプレイしやすかった。
操作性を改善する代わりにフラグを可視化したので、余計な手間を省けるようになったのである。
ただしそこがゲームになっていたので、その分早く終わっちゃうけどね。
ボリューム感は全然ない。

その代わり、今回はお話が良かった。
というか、良く感じられてしまったのである。
凄く短いお話だし、考えてみれば、特にどうってことはなかったんだよ、ほんとは。
具体的には書かないけれども。

ところが、私の方が勝手にイメージをかぶせてしまった。
市川崑監督の「犬神家の一族」のイメージを。
田舎の名家で起きた事件である、ということも一つにはある。
それ以上に、重要な男性がほとんど死んでいるので、容疑者がほぼ女性なのが市川崑っぽい感じ。
絵がほとんどないに等しいから、こっちのイメージの方が優先しちゃうんだよね。
おかげで、めちゃめちゃ小さいゲームなのにクリアした時の満足度が極めて高かった。

この話は意図的に金田一耕助っぽくしたような節もある。
描かないことでプレイヤー側のイメージを利用するというやり方も当然あるんだよな。
小さいゲームだからこそ活きる方法だって気がするね。


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