ずっと前から迷ってたんだ、『Ib』を買うかどうか。 評判がイイのは知ってたんだけど、かつてはフリーゲームだったってのに引っかかっていた。 タダで遊べたものにお金を出すのがどうにも勿体ない気がして。 だって、GamePass一か月分よりも高いんだよ。 元々RPGツクールで製作されたゲームなのに。 迷って迷ってやっと買う気になった。 やってみたら、なるほどこれは素晴らしかった。 面白い。 ジャンルで言ったら、脱出ゲームの一種なのかな。 RPGツクールで創られただけあって、表現には制約があるんだけど、それを逆手にとってプレイヤーに精神的な恐怖を感じさせるような作りになっていた。 美術館が舞台になっているだけあって、荒いドット絵の中にもセンスが光る。 ドットが荒いからこそ、納得できる部分もあるんだろうけど。 想像で補えるからね。 一応ゲームとしては謎解きがメインなんだけど、謎解き自体はそんなに難しくない。 それなのに高い満足が得られるのは、解いた後が本番だからなんだろう。 解いた後に起きることに意表を突かれて、新鮮な驚きがある。 狂気を孕んだ芸術家が生み出した芸術作品が創り上げた異世界が舞台になってるから、何が起きても不思議じゃないし。 ホントに驚きが満ちていたな、このゲームには。 以前プレイした『アクアリウムは踊らない』なんかはこれのフォロワーなんだろう。 これがお手本になって、似たようなゲームが沢山創られたであろうことは想像に難くない。 それぐらいインパクトのあるゲームだよ、この『Ib』は。 これはプレイしておいてよかった。 買った甲斐があったというものだ。 |