狭義のゲームは負荷である、と私は定義しているが、負荷にもいろいろなものがある。 ゲームを設計するときに何を組み込むかは創り手次第だ。 しかしながら、娯楽としてのゲームを考えるとき、乗り越えられない負荷はおそらく許されないだろう。 超高速連打とか、動体視力とか、そういう持って生まれた能力を問うてしまうのは、少なくともたくさんの人に遊んで欲しいと思うなら避けるべきである。 練習したって出来ない人は出来ないんだから。 一つだけこれは間違いないといえるのは覚えること。 覚えることだけは誰でも出来るし、それほど差が出ない。 覚えられるかどうかはやる気の有無だけ。 学校の勉強が出来ない子供でも、ポケモンの属性効果は覚えられるし、モンハンの攻略方法は覚えるでしょ、好きなら。 大抵の大ヒットするゲームってのは、その中心に覚えることを据えているものである。 ところで、あまりにもPSVitaを使っていないことに気付いた。 なんかやりたいゲームがないか探してみたけど、どうにも見当たらない。 特定のジャンルしかないんだよな。 そうなると、私が遊んでも良いと思えるゲームが偏っても仕方ないだろう。 辛うじてやっても良いかなと思えたのが、『IA/VT -COLORFUL-』だった。 音ゲーなら極端なハズレはないだろうと思って。 マニュアルも読まずにこのゲームを最初に始めたとき、かなりビビった。 方向キーとボタンが別入力扱いなんだな。 つまり入力が初音ミク系なんかと比べて2倍に増えている。 しかも、タイミングを合わす位置をぐるぐる動かしていくので、初見だと惑わされやすい。 ノーマルでもメチャクチャ難しく感じた。 ただし、プレイを進めていくと、実はそうでもないということにも気付く。 ハードになっても高速連打はあんまり組み込まれないみたいだ。 高速連打をなくす代わりに、入力順を複雑にしたり、画面を激しく動かしたりして、難易度を担保しているらしい。 でもそれって覚えればなんとかなる話だ。 完全に覚えなくても、画面のどこに視線をおいておくかだけ覚えれば、なんとかなる場合も多い。 入力判定が緩いこともあって、実際なんとかなった。 これは割と好ましい負荷のデザインなんじゃないかと私は思うんだ。 連打は出来ない人は出来ないだろ。 努力すれば出来るようになるって重要だ。 たぶん、「Project DIVA」あたりの反応を見て変えてきたんじゃないかな。 連打は勘弁してくれって私も思ってたもん。 もっとも、相変わらずPSVitaはプレイしにくくてしょうがないけどね。 激しく指を動かさなければならないのに、アナログスティックが十字キーに近くて邪魔すぎだよ。 避けようと思って、親指を横に寝かしたり、爪を立てたりしていると、そのせいで斜めに入力が入っちゃう。 それはまあ、個々のゲームにはどうしようもない話なんだが。 |