『I Am Dead』。 タイトルがいいよね。 PS+Exの中にこのタイトルを見つけた時、どんな内容なのか知りたくなったよ。 全く予備知識を持たず、私はこのゲームをプレイした。 狭義の意味でいうと、これはもの探しゲームということになるだろう。 主人公が幽霊であることを活かして、物の断面を見ることで隠れたアイテムを見つけるゲーム。 おそらく幽霊が壁なんかを通り抜けるシーンから発想したんじゃないかな。 とても斬新。 しかしそれだけだと、実のところあまりにも単純で、面白いとも言い切れない。 すぐに飽きちゃう。 私はこのゲームを凄く面白いと感じていたのだが、それは価値づけが上手かったからだな。 主人公は島の歴史博物館みたいなところの館長だった男。 島民の皆から愛された男だったらしい。 でもタイトルの通り、これは死後のお話。 本来であればとっくに噴火しているはずの火山を抑えていたガーディアンが弱っているので、代わりのガーディアン(島を愛する幽霊)を探すのが主人公の新しい仕事。 ガーディアン候補の幽霊を見つけるために、その幽霊と縁のある人の記憶を覗き、その幽霊の思い出の品を見つける、というゲームなのである。 思い出の品を何個か見つけると、その幽霊が現れる、といった寸法。 ここが素晴らしいんだよ。 アイテムを探すことを、誰かの人生と結びつけることが。 ほんの数ページの回想を挟むだけで全然違う。 見つけるアイテムには人生の重みがあるのだ。 だから、やってることは極めて単純なのに面白く感じられるんだろう。 もっともエンディングを見た時は、最初からそうしろよ、と思ったけどね。 まあ、それはいいでしょ。 ああじゃないとゲームが始まらないんだから。 タイトルのインパクトに負けない面白さでした。 |