ずいぶんと昔のことだが、少年サッカーで県大会の決勝まで進んだことがある。 進んだといっても私の功績ではなく、ヤケに上手なチームメイトが一杯いたからである。 前衛が常に押し込んでいるので、私はいつもハーフラインのあたりで待機しているだけだった。 試合中、腕組みしてぼーっと突っ立っているので、チームメイトによく叱られたな、そういえば。 敵が苦し紛れにクリアしてくるボールを直接ゴールへシュートすることだけが私の仕事だったのである。 小学生は背が低いから、山なりのボールを蹴るとハーフラインからでも結構入ってしまうのだ。 ところが、決勝はさすがに甘くない。 昨年優勝したバリバリの優勝候補が相手で、がんがん攻め込まれた。 何せヘタクソの上に足も遅いから、一端かぶるとどうにもならなかったな。(かぶる:ボールに頭を越されること) このままでは負けると思ったので、ハーフタイムの時に監督に代えてくれと自分から申し出た。 子供なりにその方がイイと思ったのである。 それ以来ほとんど使ってもらえなくなった。 東海圏のみで行うフジパンカップで3位になったときは、ほとんど試合に出られなかったな。 私はサッカーやりたいわけじゃないという立場だったので、試合に出られないのは別にイイ。 むしろ嬉しいぐらいだった。 しかし、試合に出もしないのに、ベンチにただ座っているというのも居心地の悪いものである。 「俺ここにいる必要ないジャン」って感じ。 何でこんなことを書いているのかというと、『イナズマイレブン』をやっていて、なんだか凄く嫌な気分になっているからである。 このゲームでは部員を集めてチームを強くすることが出来る。 1000人もの選手がいるらしく、自分だけのチームを作り上げることをモチベーションの一つに挙げているようだ。 しかし、である。 誰か連れてきたら、誰か試合に出れなくなるよな。 最初は11人未満からスタートするから良いけど、すぐに11人になる。 何話か進めて行くうち、あっという間にベンチ入り枠をも超えてしまった。 残りは2軍行き。 サッカー一緒にやろうぜ!!って誘っておきながら2軍行きとか考えられないだろ。 すごーく主人公キャラが白々しく感じられてきた。 なんだか凄くイヤ。 ポケモンをポケモンボール?に入れて放っておいてもさほど罪悪感感じないけど、人間は駄目だろ、やっぱり。 せめて部活に誘うときは、うちは実力主義だから試合には出られないかもよ、ぐらいは言ってあげないとな。 一軍に入りきれなくなった時点で選手を集めるのがイヤになった。 ストーリーを進めて行くと人脈が解放されて、どんどん新しい選手を獲得できるようになるのだが、これ以上取りなくないな、私は。 今いる選手だけでクリアするよ。 <余談> サッカー大好き!っていっているキャプテンがキーパーってなんか違和感あるよな。 キーパーって冷静に勝利を追求するのが似合うような気がする。 だって、キーパーってサッカーの楽しさを感じている時間少ないだろ、どう考えても。 このゲーム、酷く嘘くさいんだよな。 |