サイレントヒル2

ホラーゲームではなく 2001_10_29〜31

 

私は小心者である。
どのくらい小心者かというと、どこかにジェイソンやブギーマンが潜んでいないかと、常に警戒してるぐらいだ。

私は自分の部屋の前に自転車をとめているのだが、自分で部屋の鍵を開けてから自転車の鍵をかっていないことに気がつくことがある。
で、自転車の鍵をかっているうちに、部屋の鍵を開けたことを忘れてしまうのだ。
その結果、「部屋の鍵が開いている!」と驚くことになったりする。(たぶんまだアルツハイマーには罹っていないと思うのだが・・・ヤコブ病だったら仕方ないか・・・)

そんなとき私は、部屋の中にジェイソンが潜んでいるのではないかと思ったりするわけだ。
部屋の中の気配を扉の外から確認した上で、中へダッと飛び込み電気をつける。
狭い部屋だから誰もいないことはすぐにわかるのだが、一応押し入れとトイレの中も確認しないことには安心できない。(ホントにいたら、トイレを空けた瞬間にやられてるんだろうけど)
私は自分のことを極めて現実的な人間であると思っているのだが、この点に関しては夢見がちだと指摘されても反論できない。

もっとも、こんなに小心者なのに、私はホラー映画が大好きなのである。
メジャーどころは大体見てる。
小心者なので、ビビリまくって余計面白いのだろう、きっと。
だったらゲームのホラーものだって、人一倍楽しめるに違いない。
つまり私がここまで書いてきたことは、現在プレイしている『サイレントヒル2』につなげるためであり、前ふりが長過ぎるのである。

ところが、私はいま『サイレントヒル2』をどう書いたらいいのか、わからないでいる。
私はプレイしたゲーム全てについて書いているわけではなく、書くことがあるときだけ書いているつもりであり、そういう意味では書く必要もない。
しかし、何か書かなければいけない、という気もしている。
ただ書こうとすると、前ふりの意味が無くなってしまうのだ。
なぜならば、このゲームについて書くべき事はホラーゲームとしてのものではないからである。

例によって『サイレントヒル2』がどういうゲームなのかは書かないことにする。
このゲームの中心に座っているものは、おそらく人の弱さであろう。
これは、直視したくない現実から逃避するあまり、「サイレントヒル」という特殊な力を持つ土地に引き寄せられた人達の物語である。

私はこのゲームの荒唐無稽な謎解きが『1』の頃から大好きなので、ゲーム自体には不満はないのだが、物語のアウトラインにはやや疑問を持っている。
言葉足らずなのだ。
なぜ特定複数の人間だけがこの「サイレントヒル」という空間を共有することになったのか?という点や、「サイレントヒル」が具体的にどんな土地であったのか?ということが明確にされていない。(エンディングは3つほど見たのだが)
どうも今ひとつスッキリしないのだ。

ホラー映画だったら、最後に主人公が敵を倒して一応の決着を見るわけなのだが、どうもそういう訳にはいかないのが、この『サイレントヒル2』というゲームのようである。
ホラーゲームを目指した作品ではなかったのかもしれない。
それを明らかにするためには更なるプレイが必要だろう。

ただ困ったことには、リプレイを重ねられるほどアクションゲーム部分が面白いとも思えない。
制作者側では、ある程度リプレイを重ねてくれることを期待しているようなのだが・・・。



<補足>

前作でも高難易度の2周目が用意されていた。
私は不思議で仕方ないのだが、特別操作性が優れているわけでもないアクション部分をプレイヤーが楽しんでくれると、期待しているのだろうか?
難易度がプレイヤー側で自由に設定出来るところは一見ユーザーフレンドリーなのだが、その反面、プレイヤーにハードモードでのプレイを望んでいる制作者の意図を感じる。
検索をかけてみたところ、実際にそういう楽しみ方をなさっているプレイヤーも存在するようである。


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