ゲームを書いた日々

ゲームを書いた日々 '99_04_08



かつてセガのBBSに出入りしていた。
前にも書いたことがあっただろうか。
あそこで私は文章を書く喜びを知った。
後で文章にしようと思うことで、よりゲームを楽しむことが出来た。

書かなくなって、もう1年が経とうとしている。

不当に売れなかったMDが好きだった。
サターンが発売されたとき、ようやく陽の当たるところに出たようで、心が弾んだ。
そして、SSのゲームの面白さを伝えたいと思った。
自分の書き込みを読んだ人がゲームをしたいと思ってくれたら、どんなにか嬉しいことだろう。
レスなんかなくてもいい、そう思っていた。
とはいえ、レスを付けていただけると、とても嬉しかったのだが。

ゲームの話そっちのけで、わいわい盛り上がる書き手に対して怒りを感じることもあったし、戦わなければいけないと思ったこともある。
あるいは、SSが劣勢に追い込まれる中で、ヒステリックになっていくBBSを立て直さなくてはいけないと思ったこともある。

しかし、それが所詮エゴに過ぎないと知ったとき、私の文章は弾力を失った。
それからも私は書き続けたが、引き際を逸したと言うべきで、いずれは消えるべき定めにあった。
いつしか私はBBSを見ることすらなくなった。

昨日、あるBBSを知人に教えてもらった。
なんとそこには、今はなき旧セガBBSが存在していた。
どうやらどなたかが無断で複製したものらしい。
そこには懐かしい名前が並んでいた。
涙がこぼれそうになった。
その名前を眺めながら、私は在りし日を思いだしていた。
楽しかったことも、苦しかったことも。
あの日々が今の私を形づくっている。

いま私は考えている。
誰かに伝えることじゃないんだ。
自分がいかにしてゲームを楽しむか、それが問題なんだ。
いつまでもゲームを楽しめる自分でありたい。
強くそう思う。
あの日々が私にそう考えさせる。


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