Hey! ピクミン

スピンオフは脇役で 2017_09_04

 

よく映画やテレビドラマでスピンオフってあるでしょ。
人気作の脇役だったキャラを切り出して主人公にしちゃうヤツ。
よく考えてみると、あれって凄く得だよね。
固定客がついているからある程度の収益が見込めるし、本編ではないから多少チープでも、あるいは冒険的な内容でも許される。
しかも仮に失敗したとしても痛手は小さいうえに、成功すれば、人気作の価値がさらに増大したことにもなるでしょ。
こんなに美味しい話はない。
しかし、人気映画と同じキャストが勢揃いしたチープなテレビ版を制作するとしたら、さてどうか?
成功すればいいけど、失敗したときのリスクが大きすぎるよね。
元になった人気作が死んじゃう。
普通ならそんな選択はしないだろう。

ところで、これから私は『Hey! ピクミン』について書こうとしている。
正直言うと、ゲームについてはあんまり書くことがない。
ピクミンを2Dにして探索要素を省いた結果、単なるアクションパズルゲームになったような印象だった。
最後までやったし、それなりに楽しかったが、特に何かを書きたいとは思っていないのである。

私がこのゲームをやっていて酷く気になったのは、あまりにも「ピクミン」であることだった。
主人公はオリマーだし、白以外のピクミン5種を投げるし、アイテムを拾ってきて壊れた宇宙船を直す展開も同じ。
ゲーム内容がグレードダウンしているのに、体裁が「ピクミン」そのものなんだよ。
これ、ホントにいいのかな?
「ピクミン」が消耗しちゃうでしょ。
ピクミンを使わなくても、似たようなゲームは創れたんじゃないのか、という気がしてね。
もちろん「ピクミン」でなければ、十数万本もは売れないだろう。
でもその分、将来の売り上げを失っただけ、という可能性もある。

私だったら、一部分だけを切り出したゲームにするけどな。
例えば、黄ピクミンを使って電気回路のようなパズルゲームにするとか、赤ピクミンだけを使って火をテーマにしたアクションゲームにするとか。
そうすれば失敗してもダメージは小さいはず。
いかにも「ピクミン」という体裁は避けたかった。
もう今更どうにもならないが。


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