ヒーローバンク2

辿り着きたくない結論 2014_12_14

 

「ヒーローバンク」のアニメがまさか続くとは思わなかった。
マルチメディア展開をやり始めると、ゲームが売れないからといって止めるわけにはいかないんだね、きっと。
観始めちゃったから私も惰性で観てるけど、熱血バトルは苦しいよ。
だって、戦わないわけにはいかないからね。
一生懸命ギャグ路線に持っていこうとしてるのは分かるんだけど、どうしたって限界がある。
大人気の「妖怪ウォッチ」が何でもありなのに比べると、窮屈な感じは否めない。
子供に何がウケるのかは分からないが、人気が出るとは思えないよねえ。

今回、『ヒーローバンク2』に特別期待していたわけじゃなかった。
他に遊びたいゲームがないし、どうしてもって言うなら・・・ぐらいの感じでプレイし始めた。
しかし、やってみたらなかなか面白かったよ。
少なくとも、続編として見たらよく出来てるんじゃないかな。
不評だった部分を確実に改良してきた、という意味においては。

おそらくランダムエンカウントが評判悪かったんだろう。
今回は雑魚戦を全部シナリオの中にぶっ込んできた。
それも地方色と絡めて、プレイヤーが興味を持ちやすい形で。
一本道と言えば一本道なんだけど、子供向けだし、大人は大人で自由なんか欲していないことを考え合わせれば、まずまず上手くまとめているのではないか。
一本道のおかげか、敵の属性も局面局面で適切に考えられていた。
前作では、スタート直後に不利な属性の雑魚敵が出てきて、簡単なのにやけに時間がかかるという不可思議な設定が施されていたが、そういうところも反省したんじゃないかな。

タッグマッチにしたのも、プロレスという意味では良かった。
わざと引き延ばして、金を稼ぐ(ランクを稼ぐ)というあたりがプロレスらしかったな。
戦闘のテンポもよくなったし。
前作はテンポが悪くて稼ぐ気にならなかったけど、今回はS判定取りたいという気持ちになれた。

もっとも、一番良かったのは、洗濯を止めて、パラメーターに調子を導入したところかもしれない。
創り手の狙いとは違って、前作の場合、プレイヤーは一番強いヒーロー着ばかり使いたがるから、しょっちゅう洗濯するハメになった。
だからメンド臭い、という感想が出てくるんだ。
今回は連続で戦うとそのキャラの調子が悪くなるから、他の仲間に切り替えて戦う必要があった。
おかげでいろんなヒーロー着を使うことが出来たな。
タッグマッチと調子の導入によって、前作よりだいぶ面白くなったと私は感じた。

バランスの取り方も上手かった。
最後の方の敵になると、パラメーター的にはプレイヤーより敵の方がかなり強い感じ。
2発でライフ0って、どうやって勝つんだ?って最初は思った。
でも、パートナーとガチンコでなんとか凌いで、逆転勝ちできるようになってるんだよね。
ガチンコはプレイヤーが圧倒的に有利なんだ。
勝てそうにないのに勝てちゃうってのが、スゴイ嬉しかった。

続編モノとしては最高の出来なんじゃないかな、この『2』は。
対戦が面白いかどうかは分からないが、一回りプレイする分にはすげー面白かったよ。
でも、全然売れてないらしい。
結局、ゲームの出来なんて関係ないんだろうな、原作モノの売り上げには。
とすれば、最初にゲームを考えてからアニメや漫画を企画するということが、そもそも間違っていたのかもしれない。
ゲームには後から落とし込めばイイんだから。
多くのキャラゲーがそうであるように。
あんまり辿り着きたくはない結論だけれども。


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