アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝

まるで映画の主人公 2007_02_04

 

非常に面白かった、PS3の『アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝』。
これはホントにプレイする映画だわ。
冒険活劇の主人公になったかのような感覚が味わえる。
それは映像が綺麗になったからでもあり、NPC(non-playable character)との掛け合いが小気味よいからでもあるのだが、もちろんそれだけではなく、極めてさっぱりとした割り切りがあってのことである。

例によってこのゲームの内容を説明するつもりはない。
今までやったことのあるゲームの中でいうと、『プリンス・オブ・ペルシャ 〜時間の砂〜』が一番近いかな。
あれも面白かったが。
次の進路を見つけるために謎解きをしつつ、合間合間に戦闘を行う。
もっとも『時間の砂』の主人公は体操選手だが、『アンチャーテッド』の主人公はフリークライマーである。
(関係ないけど、ロッククライミングをゲームにしたら面白そうだと思った。WiiやPS3の傾きセンサーを使って出来ないだろうか)

この『アンチャーテッド』の魅力はなんと言ってもテンポの良さにある。
謎解きに執着しない。
ヒントボタンがあって、次にどこへ行くのか教えてくれるのだ。
また場面によっては視野が固定されるので、この位置からみえる方向へ進めばいいのだと分かる場合もある。
謎解きがあるにはあるのだが、別に自力で解法を見つけなくてもイイよ、という具合になっているのである。

しかも、入力を補正しているような気がするな。
入力がイイカゲンでも上手くいく
もどかしい感じが全然ない。

一般的には負荷を自分の力で乗り越えた方が喜びは大きくなるはずだ。
しかし、あんまり時間かけすぎるとプレイヤーの喜び密度が落ちるので、適当なところで先に進ませた方が良い。
そこら辺は創り手としてもバランス感覚が要求されるところだろう。
ちょっと名前の通った開発者だったら、せめてこれぐらいはやって欲しい、みたいな余計なゲーム屋魂が顔を覗かせそうなところである。

ところがこのゲームは少なくとも謎の対象物を見つけるところはゲームにしなくていい、ゲームは操作する部分だけでいいんだ、って割り切っちゃってるんだな。
この割り切りが凄いところで、どんどん先に進んでいく。
喜びは別のところで担保しますよってことだろう。
ある意味、ハリウッド映画的な感じがするな。
小難しいこと言いっこなし。
このゲームを創った「Naughty Dog」って会社がどこの国にあるのか知らないけど。

こういうのばっかりだとそれはそれで困るけど、こういうのも素晴らしいな。
これは素直に面白かった。
どんどん先に進めるの、大賛成。
別に難しくなくてもイイ。

もっともその分、やけに戦闘をたっぷりやらなければならないわけで、それはそれで問題を秘めているわけだが・・・。


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