風来のシレンDS_2

天は自ら助くる者を助く 2007_01_11

 

「天は自ら助くる者を助く」という諺がある。
これは<Heaven helps those who help themselves>を訳したもので、日本の諺ではないようだが。
要するに、自助の精神を持たないものを天は助けない、ということだろう。
当然ゲームにおいても、それは当てはまるはずである。


『風来のシレンDS』が全く進まなかった。
なぜなら、行き倒れたまま誰にも救助してもらえなかったからである。
さすがに32階はちょっと難しかったのか。
三日経ち四日経ち、これ以上待っても救助してもらえないだろうと観念した。

かといって、育てた装備を捨てる気にもなれない。
そこで、自分で自分を救助することにした。
いつまでも他人(ひと)を頼ってはいられない。
私はもう1個『風来のシレンDS』を入手した、中古で。

すると、思いがけないご褒美が付いていたのである。
前のプレイヤーのデータが残ってる!
しかも、超凄い装備!!
おそらくベストの装備なんじゃないか。
自分が育てた装備など比較にならない。
これならあっという間に救助できるだろう。
なんという天の采配。

もちろん、人様の育てたデータを使って救助していいのだろうか?という迷いはあった。
まあしかし、結局WiFiで救助して貰ったって、見知らぬ人にプレイを負担して貰っているだけなんだから、ここで意地になっても仕方なかろう。
これは自分を助けようとする私を天が助けてくれたんだ、と思うことにした。
私はすんなり自分を救助したのである。

ただやはり問題は残っている。
この凄い装備は私を誘惑するのだ。
私にはHIVという名前があるので、他人のデータでプレイを進めることはあり得ないが、装備を自分のデータに送ることは出来る。
それやっちゃったら、おそらくこれ以上『風来のシレンDS』を続ける意味はないだろうな。
だったら今すぐデータを破棄すべきである・・・なんて考えていたら、43階でまた行き倒れた。

このデータ、捨てられない。


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