ボーカロイドの歌詞が私は全く聞き取れない。 私の耳が悪いのかな? 一応、歌詞は下に表示されてるんだけど、プレイしてたら読む余裕はない。 『Project mirai 2』なんかだと下画面と物理的に離れているから、到底無理だな。 でも私は全然気にしなかった。 ボーカロイドは、まあ、効果音みたいなもんだと思えばいい。 物語はムービーの雰囲気で大体わかるでしょ。 『f』も『F』も『extend』も『mirai』も『mirai2』も、歌詞を全く理解しないまま私はプレイしてきたのである。 ところが。 「ハロー、プラネット。」という曲の最後の方の画を見て、あれ?と思った。 なんか死んでるぞ。 これ、そんな話だったの? 『extend』の中にも収録されていたはずなんだけど、その時は何とも思わなかった。 これはちょっと気になるな。 ゲームせずにPVだけを再生するのは、私の中ではNG行為なので、プレイしながら歌詞を探っていくことにした。 幸いにして、この曲のムービーには歌詞がデザイン的に組み込まれている。 なんとかなりそうだと思った。 さりながら、初音ミクの曲ってみんな長いんだよね。 4分とか同じ曲を連続でプレイ出来ないでしょ。 しかも同じ旋律の繰り返しが多いから飽きやすいし。 探ってみようとは思ったが、徐々にしか理解は進まなかった。 今になってやっとわかったよ。 頭の中で話がつながったとき、悲しくて泣けてきた。 まさかこんな話だったとは。 ミクはどうやらアンドロイドか何からしい。 すべての生物が死に絶えた世界に、独りシェルターで目を覚ます。 想像するより他にないが、マスター?に地球最後の希望たる鉢植えを託されたようだ。 鉢植えに水をやっても全然芽は出てこない。 マスターに会いたかったからなのか、どうやらミクは鉢植えを抱えてシェルターを飛び出したらしい。 何かがめざるのではないかと思い、目に映るものに片っ端から「オハヨー」と声をかけるが反応はまるでない。 植木鉢はいつまで経っても芽が出ない。 世界中を彷徨い、どれほど時間が経ったのかわからないが、アンドロイドであってもいずれカラダは朽ちる。 しかし、朽ちるカラダとは逆にココロは人間的な何かを獲得していったのではないか。 活動を停止する前にミクは見るはずのない夢を見た。 そこでマスターに会えたような気がした。 おそらく幾ばくかは満たされた気持ちだっただろう。 やがてミクは活動を停止し、後には芽吹いた鉢植えが残された。 地球の目覚めだ、オハヨー。 地球にひとり残されたミクを想像したら、悲しくてこれ以上プレイ出来ないよ。 やる度に泣いちゃうだろ。 こんなのゲームにされても困っちゃう。 しかしそれにしても、『extend』では何とも思わなかったのに『mirai2』では気になったところを見ると、やっぱり画はちゃちい方が想像力は働くんだな。 『extend』の方をやり直してみても、全然悲しくないもん。 あんまり悲しくならないように、ミクの表情を明るくしてあるのかもしれないが。 |