ハコボーイ

淡い味付け 2015_08_21

 

パズルってのはそれ自体がゲームそのものである。
パズルをただただ解くだけでも、負荷を乗り越える喜びは当然あるだろう。
ただし、テレビゲームは娯楽としてやるわけだから、何か喜びを増幅させるような仕掛けが必要なはずだ。
一方で、その増幅の程度は対価に相応なものでいいのかもしれない。
630円には630円程度の喜びがあるんだろうな。

ところで、だいぶ前の話になるが、クラブニンテンドーが廃止になるに伴って、使ってなかったポイントをプリペイド4000円分に交換できた。
そろそろなんかに使わなきゃ、と思ってラインナップを見ていたら、『ハコボーイ』というゲームが目にとまったのである。
どんなゲームなのかよく分からなかったが、カラーを使わないあたりに何かしらいい雰囲気は感じる。
どうせ貰ったものだから、と特に期待もせずプレイしてみた。

ゲームの中身は、多少アクション要素のあるパズルゲーム。
自分と同じサイズのハコを自分から連結させた状態で排出して、それを切り離して道を作ったり、くっつけたまま壁に引っかけて段差を登ったりしつつ出口まで辿り着けばクリア、という内容。
単純そうだけど、それなりにバリエーションもあって、満足できる内容だった。
エンドロールまでは王冠パーフェクトでクリアしたよ。(王冠:クリアには関係ないが、とるのが難しいアイテム)

しかし、なんか得する要素があったかな、と思い返してみると、あんまりないんだよね。
演出はほとんどなかった。
欠けているスペースにハコがぴったりハマってなんだか落ち着く、みたいなのがあっただけ。
モノトーンと相まって、いい雰囲気があると言えばあるが、それ以上ではなかった。
だからこの辺が630円なんだろうな。
仮にステージを5倍用意して3000円で売れるかといったら、たぶん売れない。
ダウンロード専売で630円だから成立する作品なんだろう。

エンドロール後にも更にステージは続く。
エンドロール前はルールの学習という位置づけなのか、本番はこれからだといわんばかり。
やり始めたら、いきなり王冠の取り方が分からない。
くじけそう。
ここから先へ進むには、本気でパズルゲームが好きじゃないとダメなのかもしれんなあ。


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