メタルギア ソリッドV グラウンド・ゼロズ PS4版

マージンを探りたくない 2014_07_20

 

今どきの日本で、かくれんぼゲームは流行らない。
前にもそう書いた記憶がある。
『メタルギア ソリッドV グラウンド・ゼロズ』をプレイして、改めて私は確信した。
もうこんな面倒なのは流行らない。
マージンとペナルティを考え合わせることで、この私の感想を正当化出来そうな気がしている。


あんまり洋ゲーはやりたくない、と思ってしまうと、PS4で遊ぶゲームは限られる。
『V グラウンド・ゼロズ』は数少ない選択肢の一つだった。
苦手なゲームの割には、まあまあ遊べ事は遊べたな。
ただやはり、メンドくせぇなあという感想はどうしても残る。
理由は二つあって、一見しただけではマージンが分からないことと、その割にペナルティが大きいこと、が挙げられる。

敵にどこまで近づけるのか、とか、どの程度の明るさまで敵から見えないのか、というプレイヤーに対する許容度(私はマージンと呼んでいる)は人為的な取り決めである。
これは探らなければ分からない。
一気に走って行ったら境目が分からないから、ジリジリッと進んでいくしかないだろう。(ごり押しで進んでいく方法もあるらしいが)
これがまずメンド臭い。

しかも、ゲームの理解を深めるには、結局敵に見つかるところまで行くしかないよな。
見つかると敵がいっぱい出てきて、警戒を解除するまで待つしか無い。
今どきの感覚からすると、これはペナルティが大きすぎる。
今の日本人って待てないんだよね。
ちょっとの時間でも、すぐ何かやろうとするから。

私が思うに、今どきの日本人にはマージンを可視化するか、あるいは時間を巻き戻す機能でもつけないと無理なんじゃないか。
私は面倒だからチェックポイントから何回かやり直したけど、ちょっとであっても使った時間に対する成果を失いたくない、という気持ちが普通は働くから、おそらくよほど間隔を狭くしないとチェックポイントだけでは保たないだろう。
一応、このゲームにも目撃判定を可視化する仕組みは入っている。
でも、見える前にそれが分からないとダメなんじゃないか。
敵から見えてない、という安心感がないとペナルティが怖くてプレイする気にならない、というのが私が考える平均的な今どきのプレイヤー像である。

どうなんでしょ。
仮に『V グラウンド・ゼロズ』の10倍のボリュームの本編が発売されるとしても、私は進んでやりたくはないかな。
今回のでお腹いっぱいな感じ。
ボリュームが増えても、また新しい要素が出てくる度にマージンを測ることになるだけでしょ、今作の終盤に監視カメラが出てきたみたいに。
現実世界に即した、過去であって且つ架空のお話のムービーを観るために努力する気になるかなあ。
だって、現実から大きくは離れられないから、敵の企ては阻止しつつも自分はゲインを得られない、という結末になりそうでしょ。
そんなんでは、やる気にならないんじゃないかなあ。


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