ゲームをやっていて、つまらないことが気になって仕方がないことがある。 それは余り良いことではない。 ゲームを楽しむためには、世界設定なりゲームシステムなりに、現実の世界を適用してケチを付けてはならないのである。 しかし、『ミッシングパーツ3』をプレイしていて、やはりつまらないことが気になっていた。 私が気になっていたこと。 それは、 「一私立探偵が巨悪と戦いすぎなんじゃないか?」 ということ。 どうしても無理があるよなあ、と思うのだ。 巨悪と戦った方が話としては面白いのだが、必然的に敵さんが手心を加えていることになる。 だって、探偵当人を殺しちゃえば、それで終わりじゃない。 警告に周りの人間殺す必要なんか本当はないのである。 どうせ同じ一人じゃないか。 そのくせ捜査は割と自由にさせてくれたりする。 話のつじつまを合わせるには、ゲーム感覚で主人公に知恵比べを挑んでくるキャラを設定したり、何かしら言い訳を考えることになる。 巨悪に一私立探偵が挑む物語を創ろうとすれば、どうしたってそうならざる得ないのだ。 それは別に「ミッシングパーツ」が悪いというわけではなくて、巨悪に挑むとそうなってしまうのである。 たとえ「巨悪」とまでは言えなくても、暴力団なんかが話にからんでくると事情は同じである。 失うことを恐れる人間は失うことを恐れない集団とは戦えない、普通は。 戦うなら戦うなりの方法論が必要になるのだ。 きっと方法論を論じすぎるとキャラが希薄になって、つまらなくなるんだろうけど。 少し前にやった『探偵神宮寺三郎 Innocent Black』もそうだったせいか、巨悪と戦わない探偵モノがやりたい、と思った。 個人的な犯罪者と知恵比べをするような。 その方がゲームは楽しみやすいんじゃないか。 たまには身の丈の戦いをしてみたいな、と思いながらプレイしていたことを私は告白しておきたい。 |