『パワフルゴルフ』は嘘みたいに売れなかったそうだ。 発売日が震災直後だったこともあるだろうが、そもそもゴルフに目をつけたことに問題があったのかもしれない。 ゴルフには贔屓の球団とかないからな。 贔屓のチームを強化したい、というモチベーションがないから、普通に考えたら強いキャラをたくさん作りたいとは思わないだろう。 ポジションがないから、色んなタイプを作る必要もないし。 しかし、その点も踏まえてこのゲームは創られている。 極めて遊びやすかった。 あまりにも可哀想なので、この点について少し説明しておきたい。 この『パワフルゴルフ』には「ワールドツアー」と「サクセス」のメインとなる2モードがある。 この2モードが連関しているところがこのゲームのミソだった。 サクセスで作った選手でワールドツアーを戦うのだが、ワールドツアーを戦っているとアイテムやらキャラが解禁されて、またサクセスをプレイする必要が出てくる。 で、より強いキャラを作ってワールドツアーに戻ってくると、また条件を満たすためにサクセスに戻る必要が出てくる、といった具合に行ったり来たりすることになるのだ。 ワールドツアー側で目的意識を作ってやることで、サクセスを何回もやらせるように仕向け、かつ少しずつアイテムやイベントを増強することにより、プレイヤーの成長に下駄を履かせる作りになっている。 成果が必ず出るから、非常にやりがいがあるし、クリアするとすぐにまた次の目的が出てきて、スムーズに循環していくな。 ごく自然とプレイしたくなるように作られていた。 ゴルフのキャラって、強いキャラが一人いたらそれまででしょ。 別に愛着もないし、スタミナが切れるわけでもないから、交代要員作る必要もないし。 そこんところを考慮して、繰り返しやりたくなるように設計されているのである。 巧みな設計だと私は思ったな。 ここんところ、原因不明の体調不良であんまりゲーム出来なかった。 ストレスのせいだとしても、原因がゲームぐらいしか思い当たらなくて、少し控えめにしていたのだが、この『パワフルゴルフ』は随分やってしまったな。 とにかく遊びやすい。 思い通りに行かないから、そういう意味ではストレスを感じないではないが、それ以上に遊びたくなるゲームだった。 折角だから、3DSで発売しておけば良かったのにね。 3DSでこのクオリティだったら、もっと買って貰えただろうに。 タッチパネル使わないから、PSPでも良かったのかもしれないが。 いま日本ではPSPの方が売れるしな。 開発費を回収するために、早速移植されたとしても誰も文句は言えないでしょ、この売れ行きじゃあ。 |