スポーツでRPGというと、私はPCエンジンのテニスゲームを思い出す。 タイトル名が思い出せないのだが、検索によるとおそらく『プロテニスワールドコート』だろう。 あれなんかだと、基本的にテニス部分は本編を流用していて、敵にエンカウントするとテニスコートに場面が切り替わる。 なぜそこにテニスコートがあるのか、などと指摘してはいけないのである。 野球ゲームでも似たような構成の作品があった記憶はうっすらとあるな。 大抵の場合、RPGなりキャンペーンモードなりってのは、プレイタイムを伸ばすためのオマケ的な位置づけであった。 しかし、ゴルフになると話はちょっと違うんだ。 ゴルフ場って広いし、ゴルフ場の中にクラブハウスがあるから、そこに人がいるんだよ。 これは盲点だった。 NSで発売された『Golf Story』は擦られてきたRPGにしては斬新なゲームだったな。 海外では昨年のうちにリリースされていて、評判がいいのは知っていた、『Golf Story』。 日本でも発売されたと聞いたからSteamを確認したところ、どこにも見当たらない。 これ、NS独占なんだね。 私はNSの携帯モードを全く評価していないので、Steam版があるならSteam版を買うつもりだったのだが、無いなら致し方ない。 やってみたら、これは目新しかった。 通常フィールドでそのままゴルフが出来てしまうのだ。 「クラブとボールがあれば それはもうゴルフだ!」 っていう謳い文句そのもの。 ストーリーを追っていく中で、鳥を追い払うとか、ゾンビをやっつけるなどのイベントも概ねゴルフで対処できる。 実際に球を打って解決しちゃうってのが新しい。 新しいってなにより大事。 ゴルフシミュレーターとして優れているかといったら、そうではないよ。 ファミコン世代に毛が生えた程度のレベル。 バグも一杯残ってる。 でも、RPGに必要なのは、何かをやったと感じられる程度の負荷なのだから、必要にして十分なゴルフゲームではあった。 この程度のものに緻密さなんて必要ない。 ボールとカップが相対的に大きいので、チップインが発生しやすいのもむしろ好印象。 RPGとなれば、ストーリーも気になるところだが、これも私は大好き。 登場人物がみんなクズ。 普通の人が思っても喋らないような事ばかり喋る。 これが面白かった。 ドット絵だとこのふざけた感じがまた合うんだな。 リアル調だと拒絶反応が出るかもしれないが。 このゲームを創ったのが、たった二人きりの会社だってんだから、これはまたオドロキだ。 エンドロールがメチャメチャゆっくりで、これはいつ終わるんだ?と思ったらすぐに終わった。 すごい時代になりました。 ちょっと前まで、個人的なゲーム創りが出来る時代ではなくなった、と思っていたのに、これほどのゲームを個人レベルで創れるようになるなんて。 個人レベルだから、思いついた事をすぐに実現できるんだろうけどね。 |