『ゲットバス』がメチャメチャ面白い! そんな話、聞いたことある? 無いでしょ。 でも、私は大変気に入ってしまったのである。 とりあえず『ゲットバス』のツアーモードをクリアした後、私は『ゲットバス』をやり込むのではなく、『ゲットバス2』をやろうと思った。 ゲームというのは大抵場合、新しい方が出来が良いものである。 もっとも『ゲットバス2』を手に入れるには随分と時間がかかったのだが。 どうも流通量が少ないようだ。 『ゲットバス2』をプレイして私はビックリした。 まずブラックバスを釣り上げて、重さが表示される。 その後に、妙に爽やかなBGMと共に、ブラックバスをリリースするモーションが入るのだ。 「ええー、そんなモーションいらんだろう?」と思った。 ゲームの神髄は不必要なものを切り落とすことにあるはず。 「このゲームちょっとおかしいぞ。」 私が『ゲットバス2』というゲームを疑い始めたのは、こんな些細なきっかけだった。 今更『ゲットバス2』の話を事細かく書いても仕方ないだろうから、バッサリと省略することにする。 要するに、『ゲットバス1』はアーケード仕様だけど、『ゲットバス2』はハナからコンシューマーなので、それなりに変えなくちゃ!と思ったらしいのである、この制作者は。 だから、全部『1』と逆につくった。 アーケードの特殊筐体では、一回200円なり300円なり取るわけである。 またフィッシングゲームというものの性格上、一回目からそれなり楽しくないとマズイ。 だから、ブラックバスは釣れるべきだし、ポイントにならない外道(狙ってない種類の魚のこと)はいらない。 アーケードはインカムが重要なので、余計な物はそぎ落として、一回のプレイは短く濃密に。 それになんといっても「ブラックバス」を見て欲しい。 アーケード基盤が進化して、リアルなブラックバスを表現できるようになったから『ゲットバス』をつくったわけで、あんまり釣り糸のテンションメーター(張り具合)を見てばかりいるようでは困る。 これの逆を『2』ではやって見せたわけである。 私が「これはおかしいぞ」と思ったリリースモーションもおそらく、コンシューマーなんだからオマケ付けてみようかな、という程度のことだろう。 私は『1』の構成が気に入っていたので、当然『2』は面白くないのである。 多分、あのモーションがなければ、「『ゲットバス2』ってなんかイマイチね」で終わっていただろう。 あのモーションのせいで『ゲットバス2』が楽しめたわけではないんだけど、『ゲットバス』の面白さがなんだったのか?ということを考えるきっかけにはなった。 誠に不思議なことである。 |