ゲキヤバランナー

あり得ない取り合わせ 2013_07_13

 

マリオ系のアクションゲームは基本的に敵やマップを目視できることが前提になっている。
配置を確認して自分で動き始めるからこそ、緻密なマップ構成が許されるのだ。
一方で、ソニックみたいなゲームだと速いから先は見通せない。
勢い敵はまばらになるし、大雑把なマッピングにならざるを得ないだろう。
同じアクションゲームでもマリオ系とソニック系は全然違う構成になっているのだ。
マリオ系とソニック系は本来的には交わるはずがないのである。
しかし、ある一つのことさえ容認できれば、それは可能であった。


『ピクミン3』が発売されるまでに少しゲームスケジュールが空いた。
何かないかなーと思ってeShopをのぞいてみたところ、『ゲキヤバランナー』ってゲームが配信されていた。
たった300円だし、ちょっとやってみたところ、これはとんでもないゲームだった。
簡単に言うと、マリオ的なマップデザインを強制的にソニックのスピードで駆け抜けるゲームだ。
これにはちょっとビックリした。

自機たる森のヨーセーさんは強制的に右へ走り続ける。
止まることは出来ない。
しかも結構速い。(後に更にダッシュできるようになる)
ステージマップはかなり厳格に設計されており、ここでジャンプする、ダッシュする、グライダーする、しかないという具合だ。
接触即死だから、初見では対応できず、まあまず死ぬ。
もちろん初見だけじゃない。
もう何十回、何百回も死ぬ。

でも、死ぬことを設計の中に組み込んでしまえば、それもありなんだな。
このゲームでは死ぬことが当たり前なので、コンテニューしますか?なんて訊いてこない。
死んだら即リスタート。
それもめちゃんこ早くて頭を整理する時間がないぐらい。
何百回も死んでるうちに、自分が何をやっているのかよく分からなくなった。
とにかく指がタイミングを覚えるまでやる。
しかしそれもまた心地よかった。

最初は1−8ぐらいで、ソックス全部集めるの無理かなと思ったけど、4-10まではとりあえず何とか出来た。
覚える事に関しては、人間何とかなるんだよ。
最終的には、どうにかこうにかゲキヤバ−5までクリアできた。
たぶん合計で1万回は死んでないけど、5千回は超えたな。
エンディングがなかったのは何か条件をクリアしてないのか、そもそも無いのか分からないが、さすがに満腹な感じ。
久々にちゃんとゲームした。



<余談>
スタッフリストによると、開発は全部外人さんがやってるみたい。
日本でこういうゲームを商業ベースでやるのは、もう無理なのかな。
同人でも出来そうなもんだけど。


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