ZERO ONE SP

ゲームオーバー 2004_12_07

 

『ZERO ONE SP』というGBA用のアドベンチャーゲームがある。
私はこんなゲームが存在することを調べるまで知らなかった。
世間でもあまり知られていないのではないか。

私は最近、遊ぶゲームがない!という問題にぶつかっている。
次から次へと新しいゲームがやりたいのに、みんなPS2用ばっかり。
一本一本をやり込めばいいのだろうが、私はそういうゲーマーではないのだ。
なんか面白いゲームはないだろうか、と検索をかけていくうちにぶつかったのがこの『ZERO ONE SP』だった。
これは面白かったな。

この作品を1行で説明すると、SFとオカルトを強引にくっつけたアドベンチャーゲーム、とでもいうことになるのだろうか。
荒唐無稽な話なのだが、GBAの醸し出すチャチな雰囲気とマッチしてあまり気にはならない。
いや、むしろGBAにはこんな話が合うんだろうな。
世界の危機を身内の力だけで強引に解決していく展開なんか、私は大好きである。

『ZERO ONE SP』の特徴の一つにゲームオーバーがある。
このゲームにはたくさんのバッドエンドが設けられており、バッドを含めたエンディングリスト(その数175!)も用意されているぐらいだ。
リストにはゲームオーバーの理由も記載されている。
実際プレイしていて、このゲームはゲームオーバーになることが基本線なんだな、と感じていた。
とにかく一回ゲームオーバーにさせることを狙ったゲームなのだ。

選択肢なんかは時間制限がある上に、少しずつ文字が表示される仕様になっており、またその選択肢は紛らわしい。
ミニゲームも一発でクリアは出来ない事を前提とした難易度設定だった。
そのかわり、ゲームオーバー後にはヒントが読めるようになっており、直前からやり直すことが出来るのである。

一回ゲームオーバーになってから、そこを乗り越えると達成感が大きくなる。
最近のゲームってゲームオーバーにならないようにしてあるものが多いので、ひどく新鮮な感覚があった。
ゲームオーバーになったって、それによる負荷を軽減してやればいいんだ、という明快な回答がそこにはあったな。

ただひたすら読み物として面白い事を目指したアドベンチャーゲームが多い中で、久々にゲームをやったな、という感触の作品だった。
ゲームオーバーはどんどん使ってやれば良かったんだ。
プレイヤーが使った時間を無駄にしないための担保措置があることを条件として。



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