あれは何年前のことかな。 もう10年ぐらい前になるのか。 当時、職場の同僚(厳密に言うとちょっと違うが)だったF君が『FF12』を頼んでないのに貸してくれた。 すごく面白かったから是非やってくれ、と言うのである。 受け取ってはみたものの、人からやってくれと言われるとやりたくなくなる。 いくらかでもお金を払ってないと、やらなきゃって気持ちにならないしね。 私はそれを3〜4年ほども借りっぱにした挙げ句、全くプレイしないまま返した。 その時はもう生涯『12』をやることはないだろうと思ったものである。 しかし、よく考えると『12』だけやってないのも変な話だ。 FFは『11』と『14』を除けば、『4』以降全部やってきたのに、『12』だけやってないなんて。 HD化された『ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ』がPS4で発売されたのは、プレイするいい機会ではあったんだ。 PS4であれば幾らか快適にはなっているだろうし。 実際やってみたら、これは面白かった。 おそらく『12』ってFFシリーズにとってエポックメイキングな作品だったんだろう。 単純なコマンドバトルでは欧米でウケないから、何かを変えないといけないという意味において。 一応コマンドはあるんだけど、「ガンビット」と呼ばれる簡易プログラムみたいなものを組んでオートバトルさせるのがメインになる。 状態異常を使う敵がメチャメチャ多いので、ガンビットで治療も自動化しないとやってられない。 コマンドはガンビットで足りない部分を補う感じ。 見た目はアクションっぽいから、従来のFFとはかなり様変わりしたような印象は受ける。 ただし。 オートバトルのせいかもしれないが、全然足りない。 何が足りないって、レベルもアイテムもお金も魔法もガンビットのパーツも何もかも。 ストーリーをただ追っていくだけでは全然足りないの。 仕方がないから、今どきちょっと考えられないぐらい経験値稼ぎをやることになる。 ただ経験値稼ぎをするだけでは物足りないから、モブモンスター狩り(サブクエスト)をこなすことで。 メインストーリー以外の部分で20時間ぐらい掛かったんじゃないかな。 おそらくオートバトルだから、それぐらいやらせたほうが満足度が高まるだろうと判断したのだと思う、当時は。 今の相場だとちょっと・・・と思うところだが、そこは倍速モードがあるから、全然問題なかった。 ガンビットと早回しは相性がいいんだ。 早ければ早いほど手に負えなくなるから、自動化した方がより有利になる。 なにより、どんどん敵が倒せて楽しい。 もうずっと倍速プレイ。 4倍速はちょっと早すぎて制御できなかったが。 ボスキャラに合わせてガンビットを組むのも、またいつもとは違う楽しさがあった。 上手く組んで瞬殺するのも快感。 シナリオも悪くなかった。 最初に登場したヴァンが主人公だと思うと変な感じだけど、全員が主人公だと思えば、そんなにおかしくはない。 敵をそそのかしてる神様にも大義があるってところはなかなか良かったな。 FFにしてはエンディングの後味もいい。 概ね納得して終われた。 ひょっとしたらFFで一番面白かったかも、『ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ』。 Fくんが勧めたくなる気持ちも分からないではない。 PS2でやるのとPS4でやるのとでは全然違うだろうけども。 |