絶対絶望少女ダンガンロンパ AnotherEpisode

ダンガンロンパらしさとは何か 2014_10_27

 

いまどきのアドベンチャーゲームで、逆転シリーズ以外にブランド力があるのは「ダンガンロンパ」だけなんじゃないか。
まだ2作しかないけど。
ブランド力があるなら、それを使いたいと思うのも無理はない。
ただし、「ダンガンロンパ」とタイトルに入れるからには、「ダンガンロンパ」らしさを求められるのも当然なのではないか。


オープニングが凄くイヤだった、『絶対絶望少女ダンガンロンパ AnotherEpisode』は。
仲間がやられているのに十神が主人公と喋ってて、全然助けようとしないんだ。
絶対的な武器持ってるんだから、まず仲間を助けろよ。
ひとり助けるために3人死んだら意味ないだろ!!と私は激怒した。
あまりにも腹が立ったので、しばらくプレイしなかったな。
なんとかプレイを再開したものの、その後もずっと腹が立つ演出が続いて、なかなか進まなかった。
すぐにスリープしちゃうから。
腐川冬子がでてきてからだな、このゲームを飲み込めるようになったのは。
ジェノサイダー翔ぐらいぶっ飛んでいるキャラが出てくると、話の整合を考えるだけバカバカしく思えてくるからね。

最終的には、なんとか最後までプレイできた。
腐川の魅力にだっこにおんぶって感じだったけど。
なかなか面白かったよ、ゲーム部分は。
TPSにパズル要素を入れてきたのは目新しかったな。
銃に機能を割り振って謎解きをするってのは、ちょっと記憶にない。
これは褒めてあげたいゲームのような気はする。

しかし、どうも気が進まない。
テキストが似ているからといってダンガンロンパらしいと言っていいのか、というと、そうじゃない気がするんだ。
登場人物が被っているからダンガンロンパらしいと言ってのいいのか、というと、それも違う。
私は、仲間意識が芽生えてくる中で殺人が起こってしまうところがダンガンロンパなんじゃないかと思うのである。
しかも解決すると、仲間を殺すことになってしまう。
でも解決しないと他の仲間と、なにより自分が死ぬ。
その葛藤こそがダンガンロンパなんじゃないかな。

この『絶対絶望少女』で戦う相手は見も知らぬ子供たちで、そこにはなんの葛藤もない。
子供には手を出せない、とか言いよるんだけど、そんなことないよ。
最初に主人公が子供リーダー達に会ったとき、私は首折ったれ!と思った。
いまここで殺しておけば、たくさんの大人達が死ぬこともないよ。
17歳の女の子でも、これぐらいの子供なら出来る、やれ!と思った。
ここまで大事になってるのに、子供に手を出せないという物言いがどうにも納得できなかったな。(最後の選択肢はまた別だけど)

ダンガンロンパって名前に入っているから、開発費が獲得できて、面白いゲームができたことは間違いないんだろう。
それは否定できない。
でも、ダンガンロンパって名前に入っていると、どうしても違う!と言いたくなる。
なんか褒めたくないんだよなあ。




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