スタッフロールが流れていく。 画面の上下左右のどこか半分をキャラクター達が走り回り、もう半分にスクロールする文字が表示されている。 ゲームを終えたときの、いつもの光景のように思えた。 しかし、そこに書かれている名前は全て外人さんのものだったのだ。 「ドンキーコング64」が終わった。 最後はまるで米国ホラーもののように、しつこく追い回されたが、決して飽きることなくこのゲームを終えることが出来た。 三分の一を過ぎたあたりから本当に楽しかった。 最上級の評価を与えたい。 そういえば、任天堂が発売するゲームは外注のものを含めても非常にクオリティが高く、市場でも長く売れ続ける。 市場が小さくても、少数の必ず売れるソフトがあれば、ビジネスとしては成立するという良いモデルかもしれない。 そんな任天堂の一翼を担うレアソフト。 私はこの開発会社が日本のものではない、という当たり前の事実を忘れていた。 面白いゲームを作ることが出来るのは日本人だけじゃないんだ。 私が普段遊んでいるゲームはもちろん日本製である。 世界のコンシューマーはほぼ100%日本企業が握っているのだから、当たり前といえば当たり前だ。 そんな中でも、たまには洋ゲーに触れることがある。 一部の移植ものとか、PCの体験版とかで。 そしてそれは大抵つまらない。 それもびっくりするほど。 面白さを感じるところまでプレイヤーを誘導しよう、という意図がまるでないのである。 だがそれは、決して日本人以外が面白いゲームを作ることが出来ない、ということを意味するものではなかったのだ。 それをレア社は証明して見せた。 『洋ゲーはつまらない』という、ある意味での事実。 どうやらそれは多くの場合、マニアックなPCユーザー向けに作らざる得ないという事情によるものらしい。 マイクロソフトがコンシューマーに参入してくる昨今、きっとこれからは変わってくるんじゃないだろうか。 「ドンキーコング64」は、そんな未来を予感させるに十分な作品だった。 |