あれを言っていたのは誰だったかな? 伊集院だったか、若林だったか、がラジオで言っていたのだが、「伏線を見事に回収していて素晴らしい!」みたいなレビューってなんなの?って話をしていた。 映画やアニメのレビュー。 すべての伏線を綺麗に回収していたら素晴らしいのか?という問いへの答えは、少なくとも技巧的に素晴らしいとは言えそうだ、ということになる。 今回はそういう話なのだが、『Last Stop』の最終章について書くことになるので、具体的なことは書かないけれども、何も知りたくない方は読まないでください。 『Last Stop』の最終章を終えた時、私の頭に浮かんだのは「ヘタクソ!」という感想であった。 これには相当な説明が必要になる。 このゲームのオープニングでは、ある出来事が描かれる。 しかし、その後は三つの物語が並行して進んでいく。 一見したところ、オープニングとは関係なさそうな三つの物語が。 物語の内容は「世にも奇妙な物語」みたいな感じである。 コメディあり、サスペンスあり。 私は割と面白いと思ってプレイしていた。 そして、その三つが最終章で一つにまとまる。 問題はここである。 オープニングと最終章はつながっている。 では、途中の物語はどうかというと、三つのうち一つだけなんだ、直結しているのは。 他の2つは全然関係ない。 たまたま偶然同じ場所に同じタイミングで現れただけなの。 当然、伏線なんてない。 だって、関係ないんだから。 私はプレイしながら、そんなバカなと思ったね。 今どき5分の漫才だって伏線を張っておく時代ですよ。 なんにもないの?って。 なんにもないまま終わったとき、私は「ヘタクソ!」と思ったのであった。 個々のお話のエンディングには文句ないけどね。 やっぱあるんだよね、評価軸の一つに伏線の回収って。 ああ、なるほどね、っていう感触が欲しい。 そこいら辺がライターさんの腕の見せ所でしょ。 このゲーム、STEAMで検索するとあんまり評価は高くない。 やはり最後の印象が悪いんだと思われる。 とするならば、伏線を張って回収することも重要である、という結論になるだろう。 |