現在『流行り神2』をプレイしている。 『アナタヲユルサナイ』を終えた後、携帯機でアドベンチャーゲームを探していたのだが、やりたいモノが見あたらず、据え置きまで視野を広げてもこれぐらいしか見つからなかったのである。 特別『1』が好きだったわけではないのだが。 しかしまた、なんで日本一ソフトウェアという会社はこうまで売れないものを発売し続けるのだろうか? 『雨格子の館』だって売れたようには見えなかったが。 しかも、この手のアドベンチャーゲームは海外で売りようがない。 市場は日本のみのはずである。 一体何本出荷しているのか知らないが、何万本も売れているようには思えない。 本当に採算は取れているのだろうか。 まったくもって不思議なことである。 ところが、私は『流行り神2』をプレイしていて、あることに気が付いた。 絵が全く動いていないのである。 ずっと腰上の立ち絵が一枚表示されているだけである。 表情も変わらないし、立ち位置も変わらない。 もしかすると、こういうところが安く創れる秘訣なのか。 例えば、『ミッシングパーツ』なんかだと、各キャラごとに数枚の立ち絵を用意しておいて、それを拡大縮小したものを切り貼りして一枚の絵を構成する。 あれは絵描きさんの負担を減らしながら、それなりの絵に見えるところがウマイのである。 その代わり、切り貼りする人(おそらくは開発の中心人物)に負担がかかるワケだ。 ところが、更に売れないアドベンチャーゲームになると、もう絵を動かすことすら出来なくなる。 絵描きさんの負担を減らすより、絵を構成する人の負担を減らす事の方が重視されるようである。 思えばエロゲーの世界には、テキストの一行ごとにキャラの表情を変えたり、立ち位置を変える作品が存在する。 あれは売れる見込みがあるからなんだろう。 今どきはエロゲーの方が売れるご時世だからな。 作品全体を統括する偉い人、つまり絵描きさんよりもコストが高い人を長時間拘束する結果になっているはずである。 『流行り神2』をプレイしていると、きちんとゲームをさせようという意図を持っていることがよく分かる。 漫然と読んでいるだけではクリアすらできないのだ。 ただ読むだけのモノも良いけど、こういうのも欲しい。 何事もバリュエーションが大事である。 この手のアドベンチャーゲームが存在し続けるためには、絵が動かないのもやむを得ないだろう。 絵が動かないのも雰囲気だと思えば、それも気にならない。 っていうか、『1』の時は気付かなかった。 |