評判が良いことは知っていた、『ファミレスを享受せよ』の。 元々フリーゲームだったそうで、わざわざお金出して買うのも勿体ないかな、と思ってずっとスルーしてきたのである。 フリーハンドで書いたような2色カラーの画面を見ると、あんまりお金を出したい気持ちになれなかった。 でも、お金をケチるのもバカバカしい。 私の方に心境の変化があって、買ってみました。 これは、とある事情で運営されている謎のファミレスに閉じ込められてしまった無関係の主人公が脱出しようとするアドベンチャーゲームである。 閉空間に登場人物が5人しかいないので、かなり単調な展開が続く。 コマンドを繰り返し選んでフラグを立てていくやり方に今更感はあった。 昔のゲームだから仕方がないけど。 一方でそれがウリでもある。 退屈さがこのゲームの肝なのだ。 どうやら時が止まっているらしいドリンクしかないファミレスで退屈な日々を過ごしつつ、物語の全貌を解き明かしていくのであった。 謎解きはそれなりにあるものの、ゲームとして面白いかと言ったら、もちろんそうではないね。 それでも、お話は面白かったよ。 竹本泉みたいな感じでね。 断片的に得られる情報から、ここで何が起きているのかを推測するのも楽しかった。 このゲームを創った人の空想力はなかなか大したもんだ。 元ネタがあるのかどうか知らないけど。 2種類あるエンディングも私は悪くないと思ったな。 ただそこにいるというだけで有り難いこともある。 今の私は特にそう思うね。 |