ファミリーフィッシング

リゾートこそゲームの出番 2011_09_05

 

この夏は珍しく旅行をした。
このところどうにも不安で、生きてるうちにやれることやっとかないと、と背中を押されたのである。
しかし、何かを見るために旅行するってのはバカバカしいと思ったな。
しんどい移動に見合うほどの喜びを、ただ見るだけで得られるものってなかなかないでしょ。
やっぱり旅行するにせよ、体験を重視すべきだ。
移動を繰り返すばっかりじゃなくて、そこへ行ってそこならではのことをやらないと。
そう考えると、これは得をすることを目的としたテレビゲームの出番であると言えよう。
移動せずに体験だけ出来るわけだから、疑似にせよ。

やりたいゲームがなくてどうしようも無いので、アマゾンのランキングを眺めていたら、発売されて間もないのにプレミアがついている作品を見つけた。
Wiiで発売された『ファミリーフィッシング』がそれである。
さおコン同梱セットだけでなく、ソフト単体でも一時期極端な品薄だったようだ。
お盆を挟んだせいもあるんだろうけど、もうちょい早くプレスしてやればいいのにね、任天堂も。
だからサードバーティーがブーたれるんだよ。
もっとも、おかげで私はプレイする気になった。
不思議なもので、品薄だといわれるとやりたくなるのである。

しかしまた、今さら釣りって・・・、Wiiももう終わりのこの時期に。
しかも、釣り部分はそれほど凝っているワケじゃない。
リールを巻く動作はいいにしても、モーション+には対応してないからロッドワークは大雑把で、魚の引きもワンパターンだ。
そこは割り切って、プレイヤー側で釣っている気分を出して欲しい、というところだろう。
それはそれで構わないけど、じゃあ、他の釣りゲームと何に差異を見出したらいいのか、が当然問題にはなる。
そして、そこがこのゲームの上手いところだ。

このゲームは、長期滞在型の釣りリゾートとしてプレイヤーに提示したところが良かった。
大切なのは一回一回のフィッシングではない。
ポイント制を導入して、コストを払いながら出来ることを増やしていく作りになっている。
少しずつ成果を上げさせていく構成は、釣りRPGみたいみたいな感じでもあるが、一日を短く区切って、あんまり急に進ませないように心配りもされているな。
リゾートだっていう基本線が上手く作用しているんだろう。
基本はノンビリ。
釣りってそういうもんだからな。

リゾートの体裁を取ることには他にもいい効果があって、当然観光客が居る。
だから、サブイベントが組み込みやすい。
サブイベントはポイント制とも相性が良かった。
出来ることを増やすために、イベントこなしたくなるからね。。
記録を更新するとポイントがもらえたり、、水族館を運営させてポイント稼がせたり、ポイント制で上手くプレイヤーのやる気を引き出す作りのゲームだった。
退屈な割に、思いのほか長く遊べるな。
いつまででもやってられる。

現状ではオプション必須のゲームにしないことは正解だったと思うし、精度が出ない以上、釣り部分に凝らなかったのも正解だと思う。
その代わり他の部分で楽しんで貰おうというアプローチが良かった。
それでも、今さらというか、もう2・3年前に出ていて当然という気はするが。


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