この夏は珍しく旅行をした。 このところどうにも不安で、生きてるうちにやれることやっとかないと、と背中を押されたのである。 しかし、何かを見るために旅行するってのはバカバカしいと思ったな。 しんどい移動に見合うほどの喜びを、ただ見るだけで得られるものってなかなかないでしょ。 やっぱり旅行するにせよ、体験を重視すべきだ。 移動を繰り返すばっかりじゃなくて、そこへ行ってそこならではのことをやらないと。 そう考えると、これは得をすることを目的としたテレビゲームの出番であると言えよう。 移動せずに体験だけ出来るわけだから、疑似にせよ。 やりたいゲームがなくてどうしようも無いので、アマゾンのランキングを眺めていたら、発売されて間もないのにプレミアがついている作品を見つけた。 Wiiで発売された『ファミリーフィッシング』がそれである。 さおコン同梱セットだけでなく、ソフト単体でも一時期極端な品薄だったようだ。 お盆を挟んだせいもあるんだろうけど、もうちょい早くプレスしてやればいいのにね、任天堂も。 だからサードバーティーがブーたれるんだよ。 もっとも、おかげで私はプレイする気になった。 不思議なもので、品薄だといわれるとやりたくなるのである。 しかしまた、今さら釣りって・・・、Wiiももう終わりのこの時期に。 しかも、釣り部分はそれほど凝っているワケじゃない。 リールを巻く動作はいいにしても、モーション+には対応してないからロッドワークは大雑把で、魚の引きもワンパターンだ。 そこは割り切って、プレイヤー側で釣っている気分を出して欲しい、というところだろう。 それはそれで構わないけど、じゃあ、他の釣りゲームと何に差異を見出したらいいのか、が当然問題にはなる。 そして、そこがこのゲームの上手いところだ。 このゲームは、長期滞在型の釣りリゾートとしてプレイヤーに提示したところが良かった。 大切なのは一回一回のフィッシングではない。 ポイント制を導入して、コストを払いながら出来ることを増やしていく作りになっている。 少しずつ成果を上げさせていく構成は、釣りRPGみたいみたいな感じでもあるが、一日を短く区切って、あんまり急に進ませないように心配りもされているな。 リゾートだっていう基本線が上手く作用しているんだろう。 基本はノンビリ。 釣りってそういうもんだからな。 リゾートの体裁を取ることには他にもいい効果があって、当然観光客が居る。 だから、サブイベントが組み込みやすい。 サブイベントはポイント制とも相性が良かった。 出来ることを増やすために、イベントこなしたくなるからね。。 記録を更新するとポイントがもらえたり、、水族館を運営させてポイント稼がせたり、ポイント制で上手くプレイヤーのやる気を引き出す作りのゲームだった。 退屈な割に、思いのほか長く遊べるな。 いつまででもやってられる。 現状ではオプション必須のゲームにしないことは正解だったと思うし、精度が出ない以上、釣り部分に凝らなかったのも正解だと思う。 その代わり他の部分で楽しんで貰おうというアプローチが良かった。 それでも、今さらというか、もう2・3年前に出ていて当然という気はするが。 |