どうもお義姉さんに嫌われているような気がする。 私自身が嫌われているだけではなく、ゲームも嫌われているように思われてならない。 なんと小3になったばかりの下の姪は「ゲームは一日15分」と約束させられているとか。 一日15分で一体何ができるというのか? 不憫な話である。 もっとも近頃は全くその約束を守っていないそうだが。 その分、私への風当たりもなおいっそう強い気がしないでもない。 私は全くコンタクトしてないんだけどな。 葬式は葬儀場でやるにせよ、出棺まではお義姉さんが出入りすることもあるだろうと思って、私は3DSをはじめとするゲーム機群を目につきにくいところに移しておいた。 これ以上、評判が落ちるのは避けたい。 しかし、油断した。 まさか葬式の後に一同で実家に来るとは思ってなかった。 しかも子供の嗅覚を見くびっていた。 私の3DSは下の姪に見つけられてしまったのである。 ただし予想外だったことに、お義姉さんも食いついてきた。 「これ、3Dで見えるヤツでしょ?」って。 手元に「レイトン」しかなかったので、それを見せたところ、「あ、3Dっていっても飛び出してこないんだ。奥に行くんだねぇ。ふぅ〜ん・・・。」といって、酷くガッカリした様子であった。 お姉さんだけじゃない。 兄や上の姪も同じ反応を示した。 まるで私が悪いかのような雰囲気である。 腑に落ちねえ。 だが、下の姪に『顔シューティング』をやらせてみたら、凄くイイ反応を示した。 『顔シューティング』って、3DSに標準で入ってるヤツ。 家族の顔写真が敵になって出てくるだけで面白いらしい。 顔が多少変形しているからかな? 任天堂の広報がいたら、きっとCMに起用してくれるんじゃないか、というぐらいの喜びようだったね。 あんなに喜んでくれると、非常に誇らしい気持ちになるね、私が偉いわけじゃないけど。 そりゃまあ、子供相手に商売したいよな、と思わせる光景だった。 ああいう風に喜んでくれる子供のためにゲームを創りたいだろ、普通。 大人は小難しいことばっかりいって、ちっとも喜んでくれないからな。 私は私で、たぶん3DSはだめじゃないか、とか思ってたし。 あの光景を見ると、私には見えていない3DSの未来もあるのかな、などと思い直したりもした。 余りに喜んでくれるので、私は下の姪に3DSを貸してやろうと思った。 遊ぼうにも遊びたいゲームもないし。 しかし、持っていってイイよ、と言おうとしたら、兄貴が素早くそれを遮った。 そんなことしたら、お義姉さんの逆鱗に触れかねないというのである。 危うくまた評価を下げるところであった。 |