3DSで発売された初代の『妖怪ウォッチ』は素晴らしかった。 何が素晴らしいって、任天堂より先に下の使い方を示して見せたことが素晴らしかったのである。 上を見ながら下をタッチパッドのように使うのが一番まずいんだ、3DSは。 上と下を連動させて、下を見て操作対象そのものをタッチした方が断然良い。 これを任天堂より先に実現したのが初代の『妖怪ウォッチ』だった。 漫画やアニメがブームになったからミリオンヒットになったのではなく、ゲームそのものの出来が良かったのだと私は思っている。 もっとも私は「妖怪ウォッチ」というコンテンツ自体はそれほど好きでもない。 少しはアニメも観たけど、正直なぜあんなにブームになったのかよく分からなかったな。 だから『2』も『3』もやらなかった。 どんなに素晴らしいとしても、似たようなヤツを敢えてやる必要もなかろうと思ったのである。 当時は他に遊びたいゲームも一杯あったしね。 しかし今、このゲームが足りない状況では、『妖怪ウォッチ4 ぼくらは同じ空を見上げている』に対して大きな期待を持たざるを得なかったな。 何か新しいものを見せてくれるんじゃないかと。 少なくともレベルファイブがNSというデバイスをどう捉えているのか、がゲームに反映されるはずでしょ。 ホントに期待は大きかった。 ところが、である。 プレイしてみたら、目新しさが全くないゲームだった。 自分も妖怪と一緒に闘うアクションRPGなのだが、手触りはテイルズに近いな。 まあ、レベルファイブ的には『二ノ国U』に似てると言って欲しいのかもしれないが。 色んなシステムが組み込まれているのに、理解を深めなくても楽々クリア出来るようなバランスになっているあたりもテイルズっぽかった。 ちゃんとやれば面白くなりそうなのは理解できたが、正直なところ、真面目にやる気にはなれなかったな。 ぱっと見、違和感があるんだよ。 描画がもの凄く重いのに、引き画が多くて、無駄に遠景まで表示しているのである。 NS向けじゃなくて、PS4向けに企画したんじゃないかと私は疑っている。 PS4をリードプラットフォームにしつつ、従来だったらPSVitaだったところにNSをはめ込んだみたいな感じなんだ。 ダウングレードでマルチにしたような。 レベルファイブはNSをPSVitaと同じようなデバイスだと判断したとしか思えない。 だとしたら、酷くつまらない話だよね。 見るべきモノが何もなくて、最後までやるのが苦痛でしょうがなかった。 まあでも、任天堂自体がNSLiteを発売しちゃうぐらいだから、レベルファイブを責めるわけにもいかんわな。 あまりにも期待しすぎた。 だとしても、NS向けに創ったのかどうか、疑わしいのは変わりないが。 |