二ノ国

売れる見込みがあることは良いことだ 2011_03_09

 

ゲームの世界にもやっかみはある。
大して面白くもないゲームのくせに、たくさん売りやがって!みたいな。
不思議なのは、なぜかプレイヤー側も一緒になって、ああだこうだと言い出すことだな。
まあ、不思議でもないか。
ゲームの面白さには、プレイヤーの寄与分があるからね。
自分が素晴らしい!と思ったゲームが1万本しか売れてないのに、どうでもいいようなゲームが100万本も売れてたら、そりゃムカツクだろ。
そういった意味で、創り手からも遊び手からもやっかみを受けているメーカーさんといえば、レベルファイブがいま真っ先に思い浮かぶんじゃないか。
DSでは上手いことやったからな。
魔法書付きのゲームということで発売前から『二ノ国』が話題になっていることは私も知っていたけど、すぐに買ってやる気にはならなかった。
初期出荷が多すぎで、すぐにワゴン行きだ!的な記事を読んだせいもあって、しばらくスルーしていた。

しかし、やってみたらそれなりに面白かったな。
さすがに売れる見込みのあるゲームは違う。
リッチだね。
最初パッと見て、街のマップが描き込まれている印象を受けた。
しかも、マップとマップの間に低い視点からの一枚絵が挟んであって、プレイヤーがイメージを膨らませる手助けをしている。(効果には疑問があるけど)
3DのモデリングもDSはトップクラスだと思うな。
ちゃんとジブリっぽく見える。
ひょっとしたら、大きさによってもモデリング変えてるのかもしれない。

きっちり誘導かけてるけど、それなりにボリュームも出てる。
誘導かけているということは時間を稼げないのに。
寄り道しなくても満足出来た。
寄り道は寄り道でしっかり用意されている。
ポケモン的な育成要素もある。
もちろん、本を使うこと以外はありきたりだけれども。

やはり売れるようにプロデュース出来るってのは偉大なことだよ。
結局それで得をするのはプレイヤーの方だから。
1万本しか売れる見込みのないゲームがどのように創られてきたかは、いままでにイヤってほど見てきた。
しわ寄せは大抵プレイヤーの方に行く。
つまらないところで時間潰されることは多い。

やっかんでばっかりもいられないね。
創り手はちゃんと売れる見込みをもってゲームを創らないと。
ゲーマー的にはあんまり認めたくないけど、マーケティングも大事だな。


戻る