機神咆吼デモンベイン

いやらしさに耐えて、よく頑張った!感動した 2005_02_24

 

ゲームスケジュールが少し空いたので、前からプレイしようと思っていた『デモンベイン』を始めることにした。
『デモンベイン』というのは、エロゲー界では「ちょっと凄いらしいですよ」と評判の「NITRO+」が発売したノベル系のエロゲーである。
例によって内容を説明する元気はない。
ところが間の悪いことに、私の秋葉原巡回ルートにPC版の『デモンベイン』がたまたまなかった。
いつもは大抵あったのだが。
今まで2年近くほかっておいたのに、いざやるとなったらどうにもやりたくて、仕方なくPS2版の『デモンベイン』を購入した。

買ってから気づいたのだが、PC版とPS2版ではタイトルが違う。
PC版は『斬魔大聖 デモンベイン』、PS2版は『機神咆吼デモンベイン』だった。
タイトルの違いが内容にどう影響するのかはわからない。
しかし、少なくともPS2版はエロゲーではなくギャルゲーなんだろう。
その辺は今はどうでもいい。

プレイし始めて(プレイといっても読むだけだけど)、私はものすごい拒絶反応を起こしたのである。
テキストがいやらしいのだ。
ストーリーテラーモード(勝手に命名)になると、やたらと同じ事を別の言葉で言い換えたり、一見凄く具体的でその実酷く曖昧な描写が多かったりで、言葉を玩んでいるようにしか思えなかった。

文章ってのはジグゾーパズルみたいなものなんじゃないかと、私は最近よく思う。
それも出来上がりの自由な。
文法があるから、ハメ方には一定のルールがあるけど、出来上がる絵は自由なのである。
そういう意味では、文章を書くということは一種のパズルゲームなのかもしれないな。

ところが、『デモンベイン』のストーリーテラーモードはピースをはめることばっかりに力が注がれていて、なんの絵を描いているのか全然わからない。
ホンマに自分で何を描いとるのか、わかって書いとんのか?
ふざけるな!
書き手に対して私は強烈な嫌悪感を持った。
こういうのは多分に感性の問題なので、私が感じたいやらしさを伝えることは難しいかもしれない。

まあ、でもせっかく買ったし、ギャルゲーだと思ってそこは耐えることにした。
イヤなことに時間を使うと腹が立つので、出来るだけトレーニングしながら進めていくのだ。
このゲームは文字表示スピードと文字送りスピードを別々に設定する機能があるので、オートモードをトレーニングしつつ読み進められるギリギリのスピードに調整した。
更に音声ON/OFFをキャラ別に設定できる機能を使って、メインキャラ以外の音声をカットして時間を節約することにした。

それにしても長い長い。
ものすごく長い物語で、スクワット・ダンベル・腕立て・腹筋色々やったな。
部屋の中で出来そうなことは大概やったように思う。
同じ事ずっとやってると飽きてくるので、ローテを組みながらやっていった。
メインヒロイン(と思われる)のエンディングを2つ観るところまで辿り着いたときは、「俺、スゴイな」と思った。

あのいやらしさに耐えてよく頑張った、自分。
耐えに耐えたおかげで、エロゲー版を買っておけば良かったと思う程度にはキャラも立った。
最終的には物語にもちょっとだけ感動した。
体にも良かった。
自分のゲームを楽しむ才能を少しだけ見直した。




<語句説明>
ストーリーテラーモード:無属性の語り部モードのこと。
このゲームには不思議なところがあって、語り部の主観が主人公寄りになったり、ヒロイン寄りになったり、無断でコロコロ変わる。
語り部モードの中でも無属性の部分を特にストーリーテラーモードと命名してみた。



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