いつも書いていることだけど、RPGは最初と最後だけきちっと創ってあればいいと私は思っている。 新しいことを覚えることはプレイヤーに大きな精神的負荷を与えるので、負荷を調整しつつゲームを理解させる事が必要だ。 最初さえ乗り切ってしまえば、後は多少単調だろうが難しかろうがどうでもいい。 次に何をするのかさえ明示してあれば、プレイヤーは文句を言いながらも大抵やるもんだ。 あとは最後に何かしら成し遂げたという満足感さえ得られたら御の字である。 そもそもRPGってそんなに面白いジャンルじゃないからな。 そこそこ充実感を味わいながら(つまり成果を残しながら)、時間を潰すためにやるもんでしょ。 実際、日本で創られる今どきのRPGはそうなっているはずだ。 ところで、珍しいゲームに出会った。 私は普通のRPGを買ったつもりだったのだが。 最初、意味不明のムービーを見終えた後に、いきなり3人パーティーで街に放り出される。 3人の関係は分からない。 イヤになって、とりあえずセーブしようと思ったが、セーブが見あたらなかった。 アジトでしかセーブできないのだが、そのことは教えてもらえない。 街を歩いていると、仕事の依頼を受ければいいらしいことは分かった。 だが、橋にエナジーをチャージしろ、といわれてもどうしたらいいのか分からない。 スタートボタンを押すとマニュアルが見られるのだが、そのことは教えてもらっていないから知らないのだ。 っていうか、そもそも橋はどこにあるんだ? わからないので街をうろうろしていると、そのうち街から出てフィールド画面になった。 なぜかフィールドはヘックス(六角形)だ。 なんにも説明受けてないよ。 確かに橋はあるけど、エナジーをチャージってどうするんだ? 分からないからうろうろしていたら戦闘になった。 えっ、闘技場で練習しろっていわれたけど、まだ行ってないよ! とりあえず攻撃を試みるが、攻撃できない。 いままで私がやってきたどのゲームとも操作系が違うようだ。 ○ボタンを押すと画面に出てくる円形のゲージは何なんだ? うーん・・・。 さんざん攻撃されたがさすがにゲームオーバーにはならず、なんかやってるうちに倒せた。 だが、攻撃できるときと出来ないときの違いが分からない。 やむを得ないので、闘技場へ行く。 ここで始めて戦闘のマニュアルを読むことになるが、一度に16項目提示され、どこまで理解すれば当面困らないのかは教えてくれない。 やむなく、上から順に練習していく。 困ったことに説明は基本的に文章を読むだけである。 戦闘しながら、このゲージを見て!とかいうアドバイスが出てくるわけではない。 戦闘が始まったら、ただ戦闘するだけだ。 しかし、説明文が戦闘中の何に該当するのか分からないから、最初は理解できるはずがないだろう。 なんじゃこりゃ? これはPS3の『END OF ETERNITY』を始めた私をそのまま書いたものである。 ここまで不親切なゲームも、ここんとこ見たことないな。 ある意味すごい。 創っている人がこれで良いと思ったんだから凄いよ。 たぶん正しい使い方の確信犯なんだろうな。 ゲームを理解すること自体をゲームとして楽しんで欲しいという。 今どきこんなのアリかよ、と思うけど、そこそこ売れたみたいだし、イイんでしょう・・ねえ。 正直なところ、私には制作者の気持ちが理解できないけど。 |