不思議のポケモンダンジョン マグナゲートの∞迷宮

こうなることは分かっていた 2013_06_13

 

人間の世界を描くのに、敢えて人間を使わないことはしばしば見受けられる。
手塚先生は動物を使ったし、藤子先生は植物を使ったこともあったかな。
最近はロボットだったり、実体を持たない人工知能だったりすることもある。
人間ではどうしてもダメだって事もあるんだよね。
現実社会に生きていると割り切れないことはいっぱいあるし、いろいろ言われても素直に受け入れられない。
たとえ問題に答えを示したところで、現実に世の中は何も変わっていないじゃないか、と思うこともあるだろう。
人間じゃない何か。
人間のように考える力を持ちながら、それでいて理想を語っても不自然ではない存在。
そんなものがいれば、人間の何かしらを描くのに極めて都合が良いであろう。


『スーパーポケモンスクランブル』を買おうと思ったのに、間違えて『不思議のポケモンダンジョン マグナゲートの∞迷宮』を発注してしまった。
今更ときめく作品でもないので、発注も適当だったな。
しょうがないからやるか、ぐらいの感じでプレイし始めた。

ホントはこのゲーム、あんまりやりたくなかった。
ポケモンが言葉を喋ることが許され、人間に使役されないで主体的に生きいてること自体は、私は結構好き。
アニメのポケモンとか観ていると、なんでポケモンが人間の娯楽のために戦わなあかんねん、と思うからね。
でも、自分人間だから最後は自分の世界に帰らなきゃいけないじゃん。
最後はピカチュウと別れなきゃいけないんだよ。
だいたい分かってたんだ。

ゲームの中身はもういいだろう。
前と大差ない。
少なくともエンディングまでは、不思議のダンジョンというより、単なるRPGである。
それもビックリするぐらいベタなストーリーの。
人間の世界でこんな話だったら笑っちゃうよ。
それでも、まあまあなんとかプレイできるのは、やっぱりポケモンの世界だからなんだろうな。

で、エンディング。
だいたい予想通りの展開。
そして予想通り、メチャクチャ純真で健気なわけですよ、ピカチュウが。
こんな事言う人間が実在したら、私は何か裏があるんじゃないかと疑うところである。
「俺の財産が目当てか!」ってね。
それが不思議なことにピカチュウだと納得できちゃうんだな。
もう号泣ですよ、ピカチュウとの別れに。
エンディングがヤケに長くて、ティッシュが一箱空になったぐらい。

もうやる前から、こうなるのは分かってたんだ。
だからやりたくなかったんだよ。



<余談 2013_06_14>
前から気になってるんだが、なんでポケモンを「匹」で数えるんだろう?
人間いないのに、自分たちを獣だと認識しているのはおかしいだろ。
人間の言葉を使っているんだから「人」でもいいし、平仮名で「ひとり」「ふたり」「みんな」でもいいと思うんだが。


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