地球に宇宙人は到達していない。 UFOの話になれば、私は常にそう主張してきた。 少なくとも現在人類がある程度詳細に観測できる範囲には知的生命体は存在していないし、それを超える範囲からは地球に到達できないからである。 人知を超えるテクノロジーが存在しない限りはね。 もし仮にコールドスリープなんかを使って、長い時間をかけて地球までやってくることが可能であるとしても、果たして宇宙人がそれをやるだろうか? やらない、と私は思う。 だって、帰れないし、帰れたとしても、知ってる人はみんな死んじゃってるんだよ。 イヤでしょ。 そんなリスクを負ってまで得体の知れない星へ行こうとは思わないはずだ。 現実にも、先日はじめて冥王星を調査した探査機だって無人だった。 知的生命体であれば、何万あるいは何億光年もの彼方へ有人の探査機は飛ばさないだろ。 それでも地球に行きたいと宇宙人が思うような状況を考えてみようか。 高度に発達した知的生命体となれば、おそらく妊娠出産とかはしないだろうな。 全員、試験管ベイビーとして生まれてくる。 当然家族はいない。 愛も存在しない、もしくは忘れ去られている。 食事は合理的にカロリーメイトみたいな栄養食を食べるだけ。 高度に発達しているが故に無味乾燥な暮らしをしている宇宙人がいるとしよう。 そこへ遙か彼方の地球人からのメッセージボックスが届く。 宇宙空間へ適当に放出したものがたまたま流れ着いただけ。 「我々は銀河系太陽系第3惑星に住む地球人です。 お友達になりたいです。」などと音声付きメッセージが書かれていることだろう。 高度に発達した宇宙人であれば、解読ぐらいは出来るかもしれん。 当然、箱の中には地球の文化・風俗を示すものも入っている。 本やらCDやら磁気テープなんかが入れてあるだろうね。 それを見て、聴いて、宇宙人はビックリする。 この「歌」ってなんだ? 伝説には残っているあの「歌」ってこれのことか? しかも歌詞の「愛」ってあれか? 昔の記録に残っている解析不能な感情とされるあれか。 ラーメンって何? デンプンの塊を紐状にして、様々な食べ物から抽出したスープに付けて食べるなんてマジかよ! なんか地球人って凄いぞ。 既に死滅しているかもしれないけど、なんとしてでもコイツらに会いに行かなきゃ! ・・・といった具合になるかもしれんな。 ところで、だいぶ前から『初音ミク Project mirai でらっくす』をプレイしてはいた。 ただ、新曲が一曲しかなくて、全然やる気が湧かない。 それでもどうにかこうにか新曲の「はじめまして地球人さん」だけはタッチとボタンの両方でパーフェクトを出そうと思っていた。 おんなじ曲ばっかりずっとやってると、聞き取れているかどうかあやしげな歌詞が頭の中でぐるぐる回り出す。 ナニかありそう。 つまり、あれだ。 我々が普段生きている何気ない日常が、実はすごく価値のあるものだと分かる。 カラオケで歌ったり、行列に並んでまでダブルスープのラーメンを食べたり、必死にツイート仲間?にレス?することが。 宇宙人さんという特殊な存在から地球人を見たときにはじめてわかる、という話なんじゃないかな。 遠路はるばる地球にやってくる宇宙人さんにはそういう効果があるんだ。 無理に絞り出せば、そうとも言えるだろう。 |