狭義のゲームは負荷である。 人は負荷を乗り越えることに喜びを覚えるから、ゲームが娯楽として成立するのだ。 負荷を乗り越えることに高い能力を発揮した方がより面白く感じるはずなのだが、そうするとクリアできない人が出てきてしまう。 娯楽としてはクリアできた方がイイ。 しかし、簡単にクリアできてしまってはすぐに終わってしまうし、同じことをやらせればプレイヤーは飽きてしまう。 さてどうするか?といったことを創り手は考えているのであろう、と私は常々想像している。 ところで、『デイヴ・ザ・ダイバー』の話である。 ホントは別のゲームを目当てにPS+Exに加入したのだが、思いのほかメンド臭くて、別のものを探しているうちにこのゲームにたどり着いた。 これは思いがけず当たりのゲームを引いたな。 これは、ダイビングで海産物を取ってきて寿司屋を運営するゲーム、基本は。 そこがもう目新しくて素晴らしい。 海中にはサメなどの攻撃的な生物もいるので、いくらかアクションゲームの側面が強め。 でも、寿司屋を運営することと組み合わせることによって、難易度を下げても繰り返しプレイするゲームとして成立するのが上手いところだな。 しかも、いろんな要素をぶち込んでくる。 古代海中人を中心としたストーリーやら、ボス生物との闘いは言うに及ばず、武器開発、料理、写真撮影、農園・・・etc。 とにかくてんこ盛り。 これでもかというぐらいプレイヤーにどんどん提供してくる。 それも、プレイヤーに出来ることを、ね。 プレイヤーが初見でも達成出来たり、継続要素でも負担にならないことをどんどん積み重ねていく感じ。 プレイヤーに大きな負荷を乗り越えさせよう、みたいな奢ったそぶりは全く見当たらない。 これは面白かったな。 とりあえずエンドロールを見るまでは全く飽きを感じなかった。 ただし簡単なだけあって、クリア後もプレイできるかというと、そうでもない。 寿司屋の経営を続けることはできるけど、そこまでやる気にはならなかった。 でも、小さいゲームはそれで十分。 これは十分すぎるほど面白いゲームだった。 |