街 〜運命の交差点〜

おふざけの許容線 2008_01_20

 

『428〜封鎖された渋谷で〜』をプレイしていたら、どうにも『街 〜運命の交差点〜』がやりたくなった。
細かいストーリーは忘れてしまっているから、これは丁度良かった。
SS版が発売されてからもう11年も経っているのである。
今更テレビの前に座ってやるのも面倒なので、今回はPSP版を入手した。
布団の中でプレイしていて、気がつくと寝ているというのが私的には非常にありがたい。

しかし、今やってみると、結構難しいな、このゲーム。
難しい、というのは気持ちの持ち方の話だ。
かなりおふざけが入っていて、真面目に考えると大半がおかしい。
ふざけるな、このやろう!最善を尽くせ!と言っていると、話がそもそも成立しないのである。
おふざけを許容してやるように自分をコントロールしながら読まないと、腹が立ってしょうがない。
しかも、各主人公ごとに少しずつおふざけの度合いが違うんで、おふざけを許容するラインをシナリオを移る度に上げ下げしないと駄目だな。
オフサイドラインを上げ下げするように、意識的に動かしてやる必要がある。

読み始めたとき、馬シナリオとか色男シナリオとか、めちゃめちゃ腹が立った。
馬なんか警察行けば済む話じゃん。
別人だってすぐに判るよ。
色男はとりあえず諦めろ。
子供出来ちゃってるんだから、今更隠し通せるわけないだろ。
まだ致していない方は諦めて、お腹の中にいる方を何とかしろよ。
と言う具合にね。

これを楽しむためには、やはりこのゲームに対して好意的に臨むしかないだろう。
面白く感じられるように自分をコントロールしているからには、はじめから結論は「面白い」しかないわけだけど。
最終的には上手いこと読み進めることができた。

11年前はこんな経験はしなかったな。
心に柔軟性があったからなのか、SSに対する身びいきがゲームを面白く感じさせていたのか。
あるいはゲームが与えてくれる喜びの期待値が昔は小さかったからなのか。
それはちょっと判断がつかないけども。


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