デッドスペース エクストラクション、バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ_2

楽しかった記憶を利用する 2010_10_22

 

私は基本的に「昔のゲームの方が良かった」などと言うのは大嫌いである。
ゲームは常に今が面白い。
だって我々が求めている娯楽の水準が違うんだから、昔と今では。
ホントに昔が良かったなら、昔のゲームをやればいい。
実際にやってるんなら、そう主張しても構わないけどね。

しかし、である。
我々がやっているゲームというものは、行為を置き換えることで大きな喜びを得るものである。
実際にやっているのは方向キーとボタンを押しているだけなのに、それを銃を撃ったり、バット振ったりすることに置き換えることで得をするようにゲームは創られるのだ。
だとすれば、喜びを大きくするために過去にゲームを楽しんでいた記憶を利用してやることが悪いとは言えないだろう。
得をするために使えるものは何でも使ってやったらいい。

『デッドスペース エクストラクション』は『DEAD SPACE』よりも少し前の同じ宇宙船「石村」での出来事を描いている。
続編ものに良くあるパート0に当たる作品だ。
Wiiだから見栄えは落ちるけど、当然風景は同じである。
そうすると、『DEAD SPACE』の感覚がよみがえってくるんだ。
あーはいはい、ここね!みたいな。
絶対敵が出てこないバス停みたいな所にくると妙に安らいだり、ストーリー面で重要だったシーンが出てきたりすると妙に嬉しくなったりするのである。
ついこの間やったばっかりだし。

『バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ』でも、ラクーン警察署が出てくると凄く嬉しかった。
あったね、ここ!とか思ってね。
「バイオハザード」ってのは『1』とか『2』が衝撃的だったんだな、と今更にしてわかる。
『コードベロニカ』の風景とか覚えてないもん。
DCにとっては重要な作品だったけど、画が綺麗になっただけでゲームシーンとして考えれば、エポックメイキングでもなんでもなかったからな。
ホントに『2.5』のゲームだったし。

『デッドスペース エクストラクション』にしても『バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ』にしても、Wiiリモコンでガンシューティングは限界がある。
精度・応答速度を突き詰められないからな。
どうやったって、メチャメチャ面白い、というわけにはいかないだろ。
そうすると、なんか別のところで喜びを確保しなければならない。
だから、過去の面白かったゲームに乗っかるしかなかったんだろう。

正直言って、両方とも懐かしいシーンが一番面白く感じられて、新規なところはまあまあといった感じだった。
たぶんそれでいいんでしょう。
私はそこそこ満足した。



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