ハンドレッド ソード

目を開けてみる夢 2001_03_05

 

発売から2週間ほども経ってから、私は@バライで『ハンドレッド ソード』を手に入れた。
特別注目していたソフトではなかったのだが、なんだか今はセガのゲームにくるまれていたい気分なのだ。

先日ファミ通の漫画で竹崎氏のインタビュー記事を読んだ。
竹崎氏はセガに入社する以前からの熱狂的なセガファンであり、ユーザーから「竹ちゃん」呼ばれる彼の言葉にはそれなりに重みがある。
しかし、どうもなんだか違うような気がした。
夏以降にセガがPS2で他社を圧倒するようなゲームを出す!なんてことを、誰が望んでいるのだろうか?
ゲームアーツのPS2で発売した2作品を見てみるといい。
カプコンが発売元になって、ゲームアーツが作っても、売れ行きはあんなものだ。
セガのハードで出すから私達は応援するのである。

「竹ちゃんはそれで良いのですか?」

私はやるせない気持ちでいっぱいになり、現実から逃避するかのように『ハンドレッド ソード』で遊んでみた。
するとこれが予想以上に面白い。
ゲームバランスに関しては遊び込まないと言及できないが、リアルタイムウォーシミュレーションとしてまずまず良くできている。(忙しすぎるかもしれないが)
そしてそれ以上に、切ないほどに痛々しい二人の若き王の苦悩が私を魅了した。
陰のある絵柄と相まって、二人の苦悩が私を捉えて離さないのだ。
私はすっかりこのゲームが気に入ってしまった。

そして思った。
こんなに面白いゲームがコンスタントに出続けているのに、なぜセガはハードを失ってしまったのか?
おかしいじゃないか!こんなことって。
何かが間違っている。
私は中空を見つめながら夢を見ていた。


『ファンタシースターオンライン』、『ハンドレッド ソード』、と立て続けに出たネットワーク対応ゲームが草の根的にブームを巻き起こす。
折しも9900円で発売されたDCは飛ぶように売れまくり。
在庫はあっという間に捌けてしまう。
米国向けDCを急遽日本向けにアレンジするが、この在庫も需要を満たすことは出来ない。
PS2でモデムが発売されるも誰も購入せず。
ネットワークゲームはセガに一日の長あり。
ネットワーク使用料の徴収高の増加・DC新規購入者の高いソフト購買意欲・円安などの要因が重なって、セガの財務状態は改善される。
ついにセガはDCの再生産を決定!
価格は赤字のでない19900円。
なんてね・・・。

私は決してネットワークゲームの時代が来ることを望んではいない。
ただ・・、今しばらくはこんな夢を見ていたいのだ。


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