発売から2週間ほども経ってから、私は@バライで『ハンドレッド ソード』を手に入れた。 特別注目していたソフトではなかったのだが、なんだか今はセガのゲームにくるまれていたい気分なのだ。 先日ファミ通の漫画で竹崎氏のインタビュー記事を読んだ。 竹崎氏はセガに入社する以前からの熱狂的なセガファンであり、ユーザーから「竹ちゃん」呼ばれる彼の言葉にはそれなりに重みがある。 しかし、どうもなんだか違うような気がした。 夏以降にセガがPS2で他社を圧倒するようなゲームを出す!なんてことを、誰が望んでいるのだろうか? ゲームアーツのPS2で発売した2作品を見てみるといい。 カプコンが発売元になって、ゲームアーツが作っても、売れ行きはあんなものだ。 セガのハードで出すから私達は応援するのである。 「竹ちゃんはそれで良いのですか?」 私はやるせない気持ちでいっぱいになり、現実から逃避するかのように『ハンドレッド ソード』で遊んでみた。 するとこれが予想以上に面白い。 ゲームバランスに関しては遊び込まないと言及できないが、リアルタイムウォーシミュレーションとしてまずまず良くできている。(忙しすぎるかもしれないが) そしてそれ以上に、切ないほどに痛々しい二人の若き王の苦悩が私を魅了した。 陰のある絵柄と相まって、二人の苦悩が私を捉えて離さないのだ。 私はすっかりこのゲームが気に入ってしまった。 そして思った。 こんなに面白いゲームがコンスタントに出続けているのに、なぜセガはハードを失ってしまったのか? おかしいじゃないか!こんなことって。 何かが間違っている。 私は中空を見つめながら夢を見ていた。 『ファンタシースターオンライン』、『ハンドレッド ソード』、と立て続けに出たネットワーク対応ゲームが草の根的にブームを巻き起こす。 折しも9900円で発売されたDCは飛ぶように売れまくり。 在庫はあっという間に捌けてしまう。 米国向けDCを急遽日本向けにアレンジするが、この在庫も需要を満たすことは出来ない。 PS2でモデムが発売されるも誰も購入せず。 ネットワークゲームはセガに一日の長あり。 ネットワーク使用料の徴収高の増加・DC新規購入者の高いソフト購買意欲・円安などの要因が重なって、セガの財務状態は改善される。 ついにセガはDCの再生産を決定! 価格は赤字のでない19900円。 なんてね・・・。 私は決してネットワークゲームの時代が来ることを望んではいない。 ただ・・、今しばらくはこんな夢を見ていたいのだ。 |