普通、ちょっとゲームもやりますよってぐらいだと、創り手が誰かとか、開発チームがどこかとか、そんなこと気にしない。 それこそゲーム雑誌でも読んでないと分からないからね。 私も基本的にはあんまり気にしてないんだが、須田剛一だけはちょっと特別な男だと思っていた。 というのも、彼は私に書く材料を与えてくれたからだ。 この誰も読まないHPを私が書き続けているのは、書くことで私が満足を得られるからである。 つまり、彼は私に満足を与えてくれるクリエイターでもあった。 しかしながら、今となってはそうでもないのかな。 表現がHDになったせいなのか、名前が売れて開発費が増えたからなのか。 どうも勝手が違う。 『シャドウ オブ ザ ダムド』は何が言いたいのか、全くわからなかった。 何かやり残したゲームはないかな、と検索していて、須田剛一の作品が発売されていたのに気づいた。 それが『シャドウ オブ ザ ダムド』。 悪魔の王に誘拐された彼女を取り戻すために、魔界に入って戦うゲーム。 内容は普通のTPSだ。 グッと来るものがなんにもない。 謎解きや攻撃に光を使うところに特色はあるものの、もう目新しくはないしねぇ。 そこら中に死体が転がっていようが、悪魔を首チョンパしようが、そんなのが面白いと思える歳でもない。 エロい雰囲気を漂わせているものの、ほんとに雰囲気だけだしな。 愛した女が実は○○の×××××だった!って言われても、だからどうだっていうんだよ。 たぶん描きすぎなんじゃないかな。 唯一面白いのは凄惨な戦いの中でのおふざけトークぐらいなんだが、あれもああ全部言われてしまっては、こっちの取り分がない。 もっと不鮮明にしてくれないと、それ以上何を読み取ったらいいのかわからないだろ。 真面目か。 真面目なのか。 それじゃあ、単なる平均的なTPSだよ。 昔はハードウェアがショボかったり、開発費が足りなかったりで、十分に描けないから、逆に須田剛一は特別だったんじゃないか。 我々は勝手に想像して、勝手に須田剛一はすげえなと思っていたのかもしれない。 そして今も、勝手に期待して、勝手にがっかりしているだけなのかな。 だとすれば、私にとって須田剛一はもう存在価値がないことになる。 だって、どうせ平均的なゲームをやるなら、お金がかかってるヤツやった方がいいでしょ。 なにも、比較的少ない開発費で頑張りました、みたいなゲームをやる必要なんか、どこにもないじゃん。 |