シャドウ オブ ザ ダムド PS3版

もう特別じゃない 2011_12_25

 

普通、ちょっとゲームもやりますよってぐらいだと、創り手が誰かとか、開発チームがどこかとか、そんなこと気にしない。
それこそゲーム雑誌でも読んでないと分からないからね。
私も基本的にはあんまり気にしてないんだが、須田剛一だけはちょっと特別な男だと思っていた。
というのも、彼は私に書く材料を与えてくれたからだ。
この誰も読まないHPを私が書き続けているのは、書くことで私が満足を得られるからである。
つまり、彼は私に満足を与えてくれるクリエイターでもあった。
しかしながら、今となってはそうでもないのかな。
表現がHDになったせいなのか、名前が売れて開発費が増えたからなのか。
どうも勝手が違う。
『シャドウ オブ ザ ダムド』は何が言いたいのか、全くわからなかった。

何かやり残したゲームはないかな、と検索していて、須田剛一の作品が発売されていたのに気づいた。
それが『シャドウ オブ ザ ダムド』。
悪魔の王に誘拐された彼女を取り戻すために、魔界に入って戦うゲーム。
内容は普通のTPSだ。
グッと来るものがなんにもない。
謎解きや攻撃に光を使うところに特色はあるものの、もう目新しくはないしねぇ。
そこら中に死体が転がっていようが、悪魔を首チョンパしようが、そんなのが面白いと思える歳でもない。
エロい雰囲気を漂わせているものの、ほんとに雰囲気だけだしな。
愛した女が実は○○の×××××だった!って言われても、だからどうだっていうんだよ。

たぶん描きすぎなんじゃないかな。
唯一面白いのは凄惨な戦いの中でのおふざけトークぐらいなんだが、あれもああ全部言われてしまっては、こっちの取り分がない。
もっと不鮮明にしてくれないと、それ以上何を読み取ったらいいのかわからないだろ。
真面目か。
真面目なのか。
それじゃあ、単なる平均的なTPSだよ。

昔はハードウェアがショボかったり、開発費が足りなかったりで、十分に描けないから、逆に須田剛一は特別だったんじゃないか。
我々は勝手に想像して、勝手に須田剛一はすげえなと思っていたのかもしれない。
そして今も、勝手に期待して、勝手にがっかりしているだけなのかな。
だとすれば、私にとって須田剛一はもう存在価値がないことになる。
だって、どうせ平均的なゲームをやるなら、お金がかかってるヤツやった方がいいでしょ。
なにも、比較的少ない開発費で頑張りました、みたいなゲームをやる必要なんか、どこにもないじゃん。


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