脱出アドベンチャー 呪いの数列

小さいからこそ下が活かせる 2016_10_19

 

今更の話だが、3DSはあんまり筋のよくないゲーム機だと私は思っている。
上を3Dにした関係で、タッチパネル側が従属的な使い方になってしまい、DSの後継機としてはむしろ後退しているし、上画面を重視した普通の携帯ゲーム機としてはPSVitaに大きく劣る。
3DSを活かすには上と下を連動させるしかないが、これを成し遂げた作品は非常に少なかった。
やっぱりハードウェア側に特殊な制約があると、創り手にも特殊な才能が求められちゃうんだな、きっと。
かといって大作の場合、見栄えの問題で上を重視しないわけにもいかないんだろう。
となれば、下を活かすために小さなゲームを開発するという手はあるのではないか。


ところで、一ヶ月ぐらい前だったか、たまたまeSHOPを見ていたら、『脱出アドベンチャー 呪いの数列』がバーゲンセールになっていた。
どうもシリーズものらしいのだが、全く私は知らなかった。
当時やりたいゲームが全くなかったので、とりあえず買ってみたというだけのことで、何かを期待していたわけではない。

このゲーム、タイトルにもあるように脱出アドベンチャーなのだが、やってみたら凄く手触りがいい。
ストーリー進行は上で行うけど、謎解きは全て下を使うゲームなんだよね。
これでいいんだよ、と私は思う。
せっかく感圧式のパネルを使ってるんだから。
それにアイテムの使い方に一工夫してあるところがよかった。
アイテムと使い方を同時に指定する方式になっていて、慣れるとすごく便利。
他のゲームでも採用すればいいのに。
しかも、これによってアイテム側に謎解きを組み込めるようになっていて、狭い範囲で行う謎解きに幾分かでも拡がりを持たせていた。
アイテムを開いているときにはメモをとれないのが、ちょっと残念だったが。
これはなかなか面白かったよ。

ストーリーやキャラはいまいちだったけど。
女の子を主人公にしている割にギャルゲー寄りに振り切れているわけでもなく、個性が強いわけでもない。
基本的にストーリーは謎解きをやらせるための方便でしかないので、あんまりどうこういうべきじゃないんでしょ、たぶん。

おそらく見栄えにお金をかけるような規模の制作じゃないから、割り切って下を使えるんだろう。
eSHOP見てると、他にもあるみたいだな、この手のゲーム。
パッケージのアドベンチャーゲームが発売されなくなった今となっては、こういうのを探して遊ぶのも悪くないのかもしれん。


<余談>
私はNXが、感圧式の大画面タブレットにコントローラーがついたような製品であることを望んでいるのだが、噂では静電容量方式の方が有力らしい。
感圧式だとマルチタッチが出来なくて、スマホゲームが移植できないから、だとか。
調べたら、感圧式でもマルチタッチが出来ないわけじゃないらしいんだが・・・。
高くつくのかな?


<余談2 2016_10_21>
20日になって、急にNXのコンセプトムービーが公開された。
いや、もうNXじゃなくて「Nintendo Switch」か。
残念ながら感圧式の可能性はなさそうだな、あのつるっとした表面を見た限りでは。
かなり大きな一画面だったことは良かったが。


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