今頃になって、SS版の『クロス探偵物語』が手に入った。 思いがけないこともあるものである。 一時期、SS版は非常に入手しにくかったのだが。 折角なので、押し入れから久々にSSを取り出して、プレイしてみることにした。 今でもSSはちゃんと動く。 さすがに電池は切れていたけど。 意外に新鮮だったな、『クロス探偵物語』。 プレイしたのが7年も前なので、内容をすっかり忘れいていた。 ああ、はいはい、あれね、って感じで思い出しながらやるのも楽しいものである。 しかし、楽しいだけじゃなくて、いろいろ気付くこともある。 7年も経てば、私の感じ方も変わるからね。 しかしまた、登場してくるの、女の子ばっかりだな、このゲーム。 絵が劇画調だからギャルゲーっぽく感じなかったけど、よくよく見るとギャルゲーだ。 友子ちゃんの服が毎日替わっているあたり、妙な拘りがある。 しかも下ネタが多い。 極めて男視点のゲームだな。 男の立場からすると、ムッツリはいただけないのでオープンにしたいもんなんだ。 女性はイヤかもしれないが。 前にやったときより、私はもっと笑えたような気がする。 それはそうと、開始早々、もう一つ面白いことに気がついた。 典型的な敏腕探偵のイメージ、が出てくるシーンがあって、その絵はどう見ても神宮寺三郎だった。 やっぱそういうところで縁があるんだな。 後に神宮寺を引き受けることになるんだから。 このことは私の中で合点がいった。 『クロス探偵物語』でこれだけ生き生きと描ける人が、神宮寺で『Innocent Black』を書くとはどうしても思えなかったのだ。 あれは酷い話だったからね。 やっぱりこの人は引き受ける前から神宮寺のイメージを強く持っていて、キャラが動かなかったんだよ、きっと。 しかも、新宿で、ヤクザがいて、メインの登場人物はこうで、って決めごとが多くて、なかなか思うようにならなかったんじゃないか。 だから、殺人マシーンみたいな変な敵が出てきちゃうんだよ。 『クロス探偵物語』をプレイすると、やっぱりこっちの続編を頼むよ、って言いたくなるな。 神宮寺は神宮寺で良いけど、自分で創ったキャラの方がきっと動かし易いでしょ。 ゲーム創っても儲からない時代だけど、頑張れよ。 『Innocent Black』の事は忘れるからさ。 ・ ・ ・ (でも、よく考えたら、また巨悪と闘いそうでイヤだな) |