ファンタジーライフ_2

やった! 2013_02_05

 

このところ自分が何かに喜んだ記憶がない。
両親も死んじゃってここ数年、誰かに何かをしてもらったこともないし、仮に何かをしてもらっても私はきっと喜ばないだろうな。
そもそも私が偏屈だからでもあるんだが、それ以上に、そういう心が失われてしまったような気がする。
心に弾力がないのである。
まったく寂しい話だよ。

ところで、『ファンタジーライフ』のメインストーリーがようやく終わった、というか、終わってしまった。
メチャメチャ短かったな、メインストーリー。
終わらせてはいけないという予感があって、極力進めないようにプレイしていたんだけど、ちょっと進めたらあっという間に終わってしまった。
もうほとんどチョウチョはしゃべってくれない・・・。

このゲームの語り部はチョウチョである。
主人公がしゃべらないゲームでは誰かが代わりにしゃべる必要があって、こういうゲームだったら大抵は妖精あたりが順当なところなのだが、このゲームではチョウチョ。
これがちょっと面白い効果を生んでいる。
だって虫でしょ、チョウチョって。
人間がぼけて、チョウチョが突っ込む。
そしてそれに人間が普通に答える。
このやりとりだけでも面白いんだよね。
何でチョウチョと普通に喋ってるんだよって。

そして何より、私は「やった!」っていうのが好きだったなあ。
ものすごく些細なことで喜ぶんだ、このチョウチョは。
えっ、それが「やった!」なの?っていう新鮮な驚きがあった。
初めて人間界に降りてきた、という設定にしてもね。
このチョウチョが何をしゃべるのか、それが楽しみで仕方なかったな。

ところが、メインストーリーを終えると、チョウチョはほとんど何も喋らなくなる。
どっちかというと、メインストーリーの方がオマケなんだろう。
むしろ平凡な日々を過ごすことがメインなのだ、と。
でも、いざ喋らなくなってみると、全然やる気が湧かない。
まだマスター7つ取っただけだし、マスターを取った後にもまだやることはいっぱいあるのだが・・・。

私にとっては、チョウチョがこのゲームのすべてだった。
チョウチョさえ喋ってくれれば、いくらでもプレイ出来たのに。
このゲームを創った連中は、チョウチョの魅力に気づかなかったのかな?


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