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「Project:;COLD」というIPを私は全く知らなかった。 調べてみたら、代替現実ゲーム(ARG)と呼ばれるものの一種らしい。 Xを利用してリアルタイム性を入れたところに新規性があるのかな、ちゃんと調べたわけではないのだが。 それをテレビゲーム化したのが『Project:;COLD case.mirage』らしい。 何となく面白そうな気はした。 このゲームの情報自体はNSで知ったのだが、キーボードを使うのだろうと思ってSTEAM版を買った。 やってみたら、特に目新しい感じはしなかった。 キーボードすら使わないから、ホントに普通のアドベンチャーゲームと変わらない印象。 反面、すごくよく出来た作品だったな。 これは、5人の少女が焼死体となって発見された事件の真相をネット情報や復元されたスマホ、あるいは被害者自身の情報をもとに紐解いていくゲーム。 お話はなかなか面白かったよ、意外性もあって。 結末にも救いがあるし。 未来の技術が使われているという設定らしく、テクノロジー的に無茶な部分はあるのだが。 テレビゲームらしく丁寧に誘導がかけられていて、極めて遊びやすく作られている点も良かった。 次に何をするのか、事細かにAIが明示してくれるのだ。 詰まることはほとんどなかったな。 一部パスワードに気づかない可能性はあるが、概ね難易度は低いんじゃないかな。 今どきのゲームはクリアできたほうがいいので、非常にテレビゲーム的な配慮に満ちていたと言える。 私は大満足でした。 ただちょっと気になるところはある。 これ、元のIPを使う必要があったのか?というね。 ARGってスタンドアローン向けのアドベンチャーゲームに対するアンチテーゼ的な側面があるはずなんだ。 複数人でプレイするから誰かが気づく程度の高い難易度でもいい、とか、ゲームと関係ない現実の資料まで検索しちゃう低い効率性とかね。 テレビゲーム化するってことは、それを全部殺しちゃうんだよ。 テレビゲームは得をするものだからね。 極めて相性の悪いIPをテレビゲーム化したな、という気はする。 私は元IPを知らないから面白かったけどね。 リリース当初、やけに評判が悪かったのは従来ファンがへそを曲げたのかな。 STEAMのランキングなんかを見ても、あんまり売れてなさそう。 せっかくIPを借りたのに、功を奏してないのかもしれない。 |