ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス Wii版_4

ニンテンびびってるー、ヘイヘイヘイ!! 2007_05_31

 

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』はボス戦が凄く安心。
絶対勝てるから。
普通のゲームはボス戦の方が緊張するものだが、このゲームに関しては全く当てはまらない。
ボス部屋の鍵を手に入れた時点で、ああ、このダンジョンは終わった、という安堵感に包まれるのである。
これは少しだけ説明しておいた方がイイかもしれない。

最初のボスと戦ったとき、たった2回の攻撃で終わったことに驚いた。
いままでのつくりだったら、あそこは3回だろうと思った。
更に進めていくと、どう考えても倒すのに必要な攻撃回数が少ないように思えた。
3回あるべきところは2回、5回あるべきところは3回に減らされている。
ほとんどのボス戦がZ注目+新しく手に入れたアイテムを使って倒すものばかりなので、倒し方はすぐに分かるはずなのだ。
だとすれば、多少アクションには歯ごたえを持たせよう、と考えるのが普通なんじゃないか。
『トワイライトプリンセス』の緩さはちょっと任天堂らしくない、あるいは「ゼルダ」らしくないように思えた。

これは私が思うに、かなりびびってたんじゃないか。
リモコンコントローラーが使いにくいと思われたくなかったのだ。
たとえどれほど簡単であろうと、同じ事を何回もやらせれば、失敗する確率は高くなる。
ところがプレイヤーは正しく入力しているつもりになりがちなので、必然怒りの矛先はリモコンコントローラーに向かうだろう。
だから、試行回数を減らしたかったのではないか。
Wiiと同発のゲームで、少しでもプレイヤーにコントローラーに対する不満を持って欲しくなかったのだろう。

逆に言うと、任天堂自身、実のところリモコンコントローラーに自信を持っていないのではないか。
もし自信を持っていたら、いままでの経験から考えるに、任天堂はある程度の負荷をプレイヤーに課してくるはずだ。
3DスティックやZボタン、あるいは右アナログスティックにしても、もっと自信を持って送り出してきたと私は感じていた。
今回のように探り探り出してきた印象を受けたのは初めてだな。

『トワイライトプリンセス』は元々GC用に開発されたからという事情もあったんだろう。
いわば安全策を取ってきたというところなんじゃないか。
もっとも、これは一つの示唆でもある。
Wiiにおいては、これは素晴らしい!!と感嘆するようなゲームが登場することを期待するのは難しいが、一人用のゲームであってもそこそこのものが生み出されてくる可能性は大いにあるんじゃないか。
ある目標に到達するまでの負荷設計に、コントローラーが上手く動かないかもしれない可能性を組み込んでしまえばいいのだ。
これはちっともワクワクしない示唆だけれども。
Wiiは遊べば遊ぶほど不安になるマシンだな。


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