私はゲーマーであって、ドラマーではない。 ゲーマーにはゲーマーのやり方がある。 たとえそれが創り手の狙いから外れていたとしても。 『リズム天国』を私はどうしても諦めきれなかった。 「ポリリズム」の2回目はクリアできなかったが、「タップダンス」なんかは何回でもやりたくなるのである。 そうすればイヤでも全クリ出来てないのが目に付く。 私は何とかして「ポリリズム」をクリアしたかった。 この『リズム天国』にはオマケゲームが付いていて、その中にA・Bボタンと十字キーをドラムセットに対応させて練習するモノもある。 ポリリズムをクリアするために、私はドラムの練習を開始した。 右手と左手で異なるリズムを奏でるには、そうするしかないと思った。 しかし、これは到底無理であった。 十幾つかある練習モードのうち、4つめで早くも挫折してしまったのだ。 右手(ベースドラム)だけタイミングを一カ所ずらせ、といわれても、出来ないのである。 「ポリリズム」を攻略するための方向性としてこれは間違っていた。 私はドラマーになりたいわけじゃない。 やはりゲーマーなりの攻略方法を考えるべきだった。 そこで、考え方を変えることにした。 右手と左手で別々のリズムを刻む、と考えることをやめる。 音楽の素養がないので、どう書いて良いのか判らないのだが、4拍ではなく2分の1周期の8拍だと考えて、右手と左手を一連の動作として捉えることにした。 つまり、 1左右 2 3 右 4左 5 右 6 7左右 8 という具合にワンセットで覚える。 「ポリリズム」は難所に来る前の簡単なところが長いので、電源入れないでボタンを押しながらイメージトレーニングを私は繰り返した。 そしたらものの30分で出来ちゃったな。 クリアできたときには、ごく自然とパーフェクトクリアになっていた。 自分でも驚いた。 こんなに簡単にできるなんて。 『リズム天国』ってタイトルが付いているもんだから、惑わされていたんだな。 自分なりのクリア方法を考えるのがゲーマーの本分。 真っ当な方法でクリアできなくても良いのである。 今回もまたいい勉強になったなあ。 |