Air Twister、AppleArcade版

マルチタッチは斬新だが 2022_06_27



今は亡きセガが最も輝いていたのは、ゲーセンでモデル2基盤が採用されていたころだった。
同業他社に対して3D技術で圧倒的優位に立っていたからだ。
その当時モデル2基盤を最も上手く使いこなしていたのがAM2研であり、そこのボスが鈴木裕だった。
一時期はハイエンドゲーム界のリーダー的存在だったな。
セガファンを自称する我々にとって「鈴木裕」という名前は特別なのである。
AppleArcadeに鈴木裕の新作『Air Twister』が登場すると知って、私は即座に加入した。

しかし、ゲームが面白いことを期待していたわけではない。
もうお爺ちゃんだからね。
さすがに才能も枯れてるでしょ。
事前の紹介画像を見る限り、スペースハリアーにロックオン機能を追加したような印象であり、やはり古臭い感じはした。

やってみたら、古臭い印象は当たっていた。
大体予想通りの作品だったのである、この時点では。
iPadでタッチ操作を使うことによって、多少は目新しさを感じるのだが、手で画面が隠れてしまい、敵弾が見づらい。
そこで、AppleTV4kでコントローラーを使ってみたところ、敵弾は避けやすくなった。
でも、その代わりロックオンはやりずらいし、古臭さ全開でプレイする意味を見出せなかった。

正直もうやめようかと思ったのだが、ここで重要なことに気づいた。
このゲーム、マルチタッチに対応していたのだ。
これは凄く重要。
なぜなら移動とロックオンを切り離せるから。
自機を安地にキープさせたうえで、どこでも攻撃できちゃうの。
ボス戦なんかはかなり楽になる。
その代わり、両手を使うから画面が全然見えないけどね。
敵は自分が少し前にいた位置に弾を撃ってくるから、ゆっくり回るように移動することによって大抵は回避できるんで、クリアすること自体は問題なかった。
実際、エンディングまで行けたよ。
10回はやってないと思う。
スローモーションを獲得する前にクリア出来ちゃった。

振り返ってみると、マルチタッチを使ったシューティングゲームは斬新だ、とは言えた。
少なくとも私は初めてやったからね。
しかし、面白いかというと、さてどうか。
特に面白いとか、やりがいがあるとか、そういう感想はないな。
このゲームには成長要素があるし、成長したうえでスコアアタックすることもできるわけで、私が気づいていない何かがあるのかもしれないが。


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