前のクールで放送されていた「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」というアニメを観ていた。 これはメチャメチャぶっ飛んだ設定だった。 「イド」ってのは精神構造を指す心理学用語らしくて、そもそも抽象概念なんだよ。 存在しないものなの。 ところが、そのイドに入れちゃう。 しかも、殺人犯本人がその場にいなくても、その残留思念?だけでイドに入れちゃう。 なんじゃそりゃそりゃって感じ。 その中で犯人の手がかりを探すんだけど、なんせイドの中だから、普通じゃないことが平然と起こる。 何でもありだよ。 何でもありって事は観る側には推測する根拠がないわけで、ゲーム的な観点で言えば全く面白くはない。 知的好奇心をくすぐる部分はあったから最後まで観たけど、やっぱり面白いとは思わなかったね。 ところで。 似てる!って思ったゲームがあった。 『AI:ソムニウム ファイル』がそれだ。 『十三機兵防衛圏』をやったあと、久々にアドベンチャーゲームをやりたくなって、これを見落としていたのに気付いたのであった。 これはホントに情報を見た記憶が無かった。 もっともいざ買ってみたら、やりたくなくなって、しばらく放置されてたんだけど。 こっちは夢の中に入って、犯人や重要参考人の深層心理を暴いていくゲーム。 科学的な説明はないのに、ダイブする装置だけ当たり前のように存在しているあたりがメッチャ似てると思った。 イドと夢を比べたら、イドの方がぶっ飛んでいると思うけど、発売日は『AI:ソムニウム ファイル』の方が先だから、発売した時点ではそれなりにぶっ飛んだ設定だったのではないか。 創り手の世界では、如何に奇抜な設定を生み出すか、を競い合っているのだろう。 しかし、奇抜な設定は常に同様の問題を抱えている。 夢の中だから、何が起きてもいいわけですよ。 常識には縛られない。 そうなると、プレイヤーは因果関係を想像することが出来ないから、選択することがゲームにならなくなってしまうのだ。 ヒントとして因果関係を説明すると、それが答えになっちゃうから、やっぱりゲームにならない。 結果的に『AI:ソムニウム ファイル』では、謎解きをゲームにするのではなく、時間管理をゲームにしたらしい。 現実世界で6分間しか夢に潜れないという設定になっていて、消費時間を管理することがゲームなの。 ここが残念だったな。 猟奇連続殺人事件を捜査するアドベンチャーゲームなんて、最近とんとお目にかかれないでしょ。 もっと謎解きでプレイヤーと勝負して欲しかったな。 奇抜な設定を入れても、ゲームとしては面白くならない気がするんだ。 物語のアウトラインは悪くないと思うんだけど。 言いたい文句はまだあるんだよ。 これは別に書く。 |